株テーマ:TSMCの関連銘柄
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TSMCの2024年7-9月の売上高は39%増の7596億台湾ドル(約3.5兆円)、純利益は54.2%増の3252億台湾ドル(約1.5兆円)となった。四半期ベースで過去最高を更新した。回路線幅3~5ナノメートルの先端品の供給が好調だった。2024年10-12月の売上高は35%増、2024年12月期は「20%台半ばをわずかに上回る増収」から「30%近くの増収」とした。
2024年1-3月の売上高は16%増の5926億台湾ドル(約2.81兆円)・純利益は2254億台湾ドル(約1.07兆円)、4-6月の売上高は40.1%増の6735億台湾ドル(約3.24兆円)・純利益は36.3%増の2476億台湾ドル(約1.19兆円)。
台湾メディアによると、TSMCが今年後半に最先端の2ナノプロセスを用いた半導体の小規模生産を開始する。大量生産は2025年の「iPhone 17 Pro」発売に合わせて開始されるという。搭載される「Apple A19 Pro」は世界初の2ナノプロセスで製造されたプロセッサとなり、アップルが製造ラインを独占する。
米商務省は、TSMCがアリゾナ州に建設する新工場に最大66億ドル(約1兆円)の補助金を支給する。TSMCは第3工場を設け、2ナノ先端半導体を生産する。2020年代末までに稼働する
TSMCは、熊本県内に整備する二つ目の工場について、第1工場と同じく菊陽町に建設する見通しを示した。第1工場を岸田文雄首相が視察する予定で、応対したTSMC最高経営責任者(CEO)の魏哲家氏が明らかにした。
先端半導体製造(後工程)プロセス技術の開発
TSMCが日本で3番目となる半導体工場の建設を検討していると2023年11月に報じられた。総投資額は約2.9兆円となる可能性があり、回路線幅3ナノメートルの先端半導体の生産を視野に入れているとしている。
TSMCが日本で2番目となる半導体工場の建設を検討していると明らかにしたと2023年1月に報じられた。2024年夏をめどに着工し、2027年に量産を始める予定。回路線幅6ナノメートルの先端半導体などを生産する計画。
TSMCが、人工知能(AI)向け半導体の生産に不可欠な先端パッケージング工程を日本に設置する検討をしている、とロイターが報じている。TSMCは「CoWoS」(チップ・オン・ウェーハ・オン・サブストレート)という同社独自のパッケージング工程を日本に導入することを選択肢の1つに入れている。TSMCは、パッケージング工程の研究開発拠点を茨城県つくば市に設立したが、CoWoSの本格的な生産設備は、台湾だけにとどまる。
経済産業省は半導体受託生産の、TSMCの熊本第2工場の整備におよそ7300億円を補助
・TSMCが、3Dパッケージング技術について開発し、産総研のクリーンルームに構築する。半導体製造の後工程の中で、パッケージ基板に強い、新光電気工業、イビデン、芝浦メカトロニクスが注目されている。
・さらにTSMCはつくばの研究開発拠点に続いて、熊本県に半導体新工場建設を検討していると報じられている。300ミリウエハーを使う大規模工場と見られ、つくば研究拠点の186億円投資とは、規模が異なる。半導体新工場となると桁違いの投資が必要になる。新工場は自動車やスマホ向けの16ナノや28ナノを300ミリウエハで生産する大規模工場となるようで、サプライチェーンの構築にも大いに役立つ。
新工場建設となれば、兆円単位の投資が必要と見られ、多額の投資が期待される。TSMCは手薄な後工程で日本企業と組むが、前工程にも大きなビジネスチャンスとなる。経済産業省は、イメージセンサーの熊本工場を持つソニーとTSMCが合弁企業を設立することを仲介しているとの観測も出ている。米上院は、520億ドル(5.7兆円)規模の補助金を支出する半導体強化法案を可決しており、日本が強い半導体製造装置・材料メーカーの米国への誘致費用も含まれているとされている。
ソシオネクストは、TSMCの3ナノ車載プロセス「N3A」をサポートしてきた。TSMCは、車載向けだけではなく、消費者向けからデータセンターやネットワーク向けまで、幅広い用途の半導体製造におけるソシオネクストの重要なパートナーだ。
最先端の半導体
・3ナノ=iPhone15のチップセット
・4ナノ=エヌビディアのGPU
・6ナノ=AI、5G、GPU
・12ナノ=スマートフォン、データセンター
・22ナノ=CMOSイメージセンサー(ソニー)
・28ナノ=自動車半導体(トヨタ・デンソー)
TSMC
第1工場=22/28ナノ、12/16ナノ世代
第2工場=6ナノ、12ナノ世代
・出資企業
工場を運営するTSMCの子会社JASMにトヨタが新たに出資する。デンソーとソニーグループも追加出資する方針
・出資比率
TSMC86.5%、ソニー6.0%、デンソー5.5%、トヨタ2.0%
・参画企業
6758ソニーグループ(ソニーセミコンダクタソリューションズ)
ポスト5Gエッジコンピューティング向け半導体の3D積層要素技術
4004昭和電工(昭和電工マテリアルズ)
最先端パッケージ評価プラットフォーム
4203住友ベークライト
次世代情報通信向け先端パッケージの材料開発
・共同実施組合員企業(ダイレクト接合3D積層技術開発)
7735SCREEN HD
6367ダイキン工業
4901富士フイルム HD
6752パナソニック(パナソニックスマートファクトリソリューションズ)
・共同実施協力企業(最先端パッケージ評価プラットフォーム)
2802味の素(味の素ファインテクノ)
4966上村工業
6361荏原
6967新光電気工業
7912大日本印刷
6146ディスコ
4186東京応化工業
6315TOWA
7272ヤマハ発動機(ヤマハロボティクス、新川)
・材料メーカー
3407旭化成
4062イビデン
4063信越化学工業
4185JSR
6861キーエンス
4004昭和電工
6967新光電気工業
4005住友化学
4204積水化学工業
4186東京応化工業
8012長瀬産業
6988日東電工
5214日本電気硝子
4901富士フイルム HD
4183三井化学
・装置メーカー
6146ディスコ
6590芝浦メカトロニクス
6861キーエンス
7701島津製作所
4004昭和電工
6988日東電工
8036日立ハイテクノロジーズ
九州はTSMCの半導体関連設備投資による経済波及効果を21年からの10年間で20兆円超と試算し、熊本だけで0兆円超を見込む。ウエハー大手SUMCOは2250億円を投じて佐賀県内に新工場を新設する。京セラは長崎県内で、約20年ぶりの国内新工場となる半導体パッケージ工場を着工する。ソニーグループやローム、荏原、三菱電機など工場建設や増強は活発化している。
富士フイルムは、熊本県菊陽町の工場で半導体製造の前工程で使う研磨剤「CMPスラリー」の生産設備を本格稼働した。投資額は約20億円、生産能力は年間約2000トンで、台湾積体電路製造(TSMC)の子会社JASMが菊陽町に建設した半導体工場などに供給する。
TSMCは米アリゾナ州での半導体製造プロジェクトで50億ドル(約7400億円)余りの補助金を確保する見通し。2022年に成立した国内半導体業界支援法(CHIPS法)に基づく。2022年に成立したした国内半導体業界支援法(CHIPS法)に基づく。CHIPS法では国内半導体製造を活性化させるため、390億ドルの直接補助金と750億ドル相当の資金オプションを用意している。