株テーマ:後工程3次元パッケージング研究開発拠点の関連銘柄
TSMCは、TSMCジャパン3DIC研究開発センターを、2022年につくば市開設した。後工程の3次元パッケージ技術の量産を可能とするための技術開発を日本の材料メーカーや装置メーカー、研究機関との共同研究で実施する。
TSMCは、後工程で複数のチップを3次元で高密度に積層し、1つの半導体のように機能させる3次元積層パッケージング技術に注力している。半導体微細化に行き詰まりが見え始めており、日本に多い材料や製造装置メーカーと協力した技術開発が必要で、台湾以外の研究開発拠点は初めてとなる。クリーンルームでは、自動搬送設備や検査設備など、量産を想定したさまざまな設備も用意している。
TSMCは「CoWoS」(チップ・オン・ウェーハ・オン・サブストレート)という同社独自のパッケージング工程を日本に設置する検討を始めたようだ。AI半導体の需要急増でTSMCは同工程の処理能力が不足している。CoWoSの本格的な生産設備は、台湾にしか存在していない。
サムスン電子が横浜市に半導体の次世代パッケージング技術の研究拠点「アドバンスド・パッケージ・ラボ」を新設する。2024年度の開設を予定し、今後5年間で400億円を超える投資規模となりそうだ。経産省は、「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」の助成先として選定した。
レゾナックは、半導体後工程R&D拠点であるパッケージングソリューションセンター(PSC)を神奈川県川崎市に開設している。PSCは、半導体材料メーカーとしては珍しい先端半導体パッケージの製造装置をフルラインナップで備える、後工程材料、評価・実装技術のオープンイノベーション拠点となっている。
先端半導体パッケージの製造装置のうち、ウェハーを分断するダイシングから、チップマウント、パッケージ封止、検査・評価にいたるまでをフルラインナップで備えている。次世代半導体パッケージのコンソーシアム「JOINT2」の拠点ともなっている。
TSMCジャパン3DIC研究開発センター パートナー企業・団体
TSMCジャパン3DIC研究開発センター パートナー企業・団体
材料メーカー
旭化成 |
イビデン |
JSR |
昭和電工マテリアルズ |
信越化学工業 |
新光電気工業 |
住友化学 |
積水化学工業 |
東京応化工業 |
長瀬産業 |
日東電工 |
日本電気硝子 |
富士フイルム |
三井化学 |
|
装置メーカー
キーエンス |
芝浦メカトロニクス |
島津製作所 |
昭和電工 |
ディスコ |
東レエンジニアリング |
日東電工 |
日立ハイテク |
|
大学・研究機関
産業技術総合研究所 |
先端システム技術研究組合(RaaS) |
東京大学 |