株テーマ:デジタルツインの関連銘柄
デジタルツイン関連銘柄。デジタルツインとは、サイバー空間上に現実空間と同じ世界を構築する技術。サイバー空間にもう一人の自分を再現し、本人のような会話や判断をしたり、道路を再現することで道路状況の未来をシュミレーションし、事故回避などの実現が期待される。デジタルツインで街環境をデジタル空間に再現し、人の行動の可視化や予測をする試みなども行われる。
メタリアルは、2024年3月にデジタルツインを自動生成するAI技術を活用した受託開発ソリューションの提供開始すると発表した。
ビーマップは、2022年10月に早稲田大学らの共創型デジタルツインの研究活動に技術協力すると発表。ミリ波ラボ@柏の葉のTerragraphネットワークインフラを提供する。共創型デジタルツインの研究活動では、将来Beyond 5Gが実現した際に、都市の様々なリアルタイム情報を収集するための新たなネットワーク技術とデータ管理技術を確立することを目指している。
日立製作所は、2024年度までに旗艦工場を再現して得たノウハウをCO2削減サービスに活用する目標。NTTデータは2023年度に向上のボイラーから出るCO2などをデジタルツインで減らすサービスを始める計画。
富士通は、2022年9月に東北大学とウェルビーイング社会の実現を目指す戦略提携で合意。病院や患者の状態を仮想空間上に再現するデジタルツインなどを開発する。2024年度の実用化を見込む。
三井住友フィナンシャルグループ傘下の日本総合研究所は、2019年9月、「サブミー」と呼ぶサービスの実現を目指すコンソーシアムを設立した。サブミーはサイバー空間にもう一人の自分を複製する。ユーザーとの日々の対話を通じて、趣味や嗜好、金銭に対する意識などの主体的な価値観情報を人工知能(AI)が学び、ユーザーの行動意欲を喚起する。直接的に何かの行動を指示するのではなく、ユーザーに気づきを与え、自ら動機を持って行動できるように促す。同時に、サブミーは対話からの情報をサイバー空間に蓄積する。蓄積した情報を活用して、新たな仲間や専門家とのコミュニケーション機会を作ることなどに貢献する。
また、ユーザーが弱体化し、認知症などで意思決定が困難になった時は、それまで蓄積した情報を支援者と共有。医師や弁護士、親族と共に生命や財産に関わる議論に参加する代理人の役割を果たしたり、延命治療を望むかなど本人の価値観が重要になる場面で自分らしい判断ができるような助けとする。
サブミーのコンソーシアムには、三井住友フィナンシャルグループ傘下の日本総合研究所と三井住友銀行、イオンフィナンシャルサービス、NEC子会社のNECソリューションイノベーター、KDDI子会社のKDDI総合研究所、燦ホールディングス、積水化学工業、広島銀行の8社が参加する。システムの機能やデータ分析手法、事業構想についての検討を進め、2021年度に事業体を設立し、サブミーの普及に向けた活動を開始する計画。
5Gサービスの次世代通信として超広帯域・低遅延通信、広大なカバレッジ、詳細な位置測位が同時に実現されるBeyond 5Gの2030年頃の導入に向け、NECと阪大はデジタルツインを高度に発展させた技術の開発を目指して協働する。