株テーマ:半導体製造装置(前工程)の関連銘柄
2022 半導体製造装置メーカー トップ15
1 Applied Materials(米)
2 ASML(蘭)
3 Lam Research(米)
4 東京エレクトロン
5 KLA(米)
6 アドバンテスト
7 SCREENセミコンダクターソリューションズ
8 ASMI(蘭)
9 KOKUSAI ELECTRIC
10 Teradyne(米)
11 日立ハイテク
12 SEMES(韓)
13 ディスコ
14 NAURA(中国)
15 ダイフク
半導体の製造工程には、前工程(ウェーハ処理工程)と後工程(組立工程)がある。
半導体製造装置の世界シェアでは、米アプライド マテリアルズが首位、東京エレクトロンが4位、SCREEN HDが6位、日立ハイテクノロジーズが7位、ニコンが8位。
SEMIによると、半導体前工程装置の世界市場は2019年に14%減の530億ドルとなるものの、2020年に急速に回復し27%増の670億ドルに達し、過去最高を更新するとしている。前工程については、2018年後半にDRAMやNAND型フラッシュメモリへの投資削減が予想を上回った。2019年前半もメモリー向け投資額は36%減少するが、2019年後半には35%増と好転すると予測している。
・半導体成膜装置
配線やトランジスタになる薄膜層をウェーハ上に形成する。
成膜装置では、(8035)東京エレクトロン、(6756)日立国際電気。ウェハー洗浄装置では、(7735)SCREEN HDが世界首位。(6387)サムコや(6728)アルバックはプラズマを利用した薄膜形成装置(CVD)を製造している。(4091)日本酸素 HDグループの大陽日酸は、化合物半導体の製造装置であるMOCVD装置で25年度に売上高100億円超と倍増させる。次世代半導体製造装置で、開発費に数十億円を投じる。
(7729)東京精密はウェーハ表面の凹凸を削って平坦化するCMP装置が代表的。CMP装置は(6361)荏原も生産能力を1.5倍に増強する。(3433)トーカロは、高機能皮膜を形成する溶射加工の最大手。(6590)芝浦メカトロニクスは、前工程の枚葉式ウェーハ洗浄装置、枚葉式フォトマスク洗浄装置。
・半導体パターン転写装置
薄膜に感光剤(フォトレジスト)を塗布しフォトマスク上の回路パターンを転写する。
現在半導体描画装置で生き残っているのは、オランダのASMLと、(7731)ニコン、(7751)キヤノンの3社のみ。実質的にはASMLが断トツのトップで、ニコンのシェアは1割もない。ASMLが次世代のEUV(極紫外線)露光装置を量産すれば、勝ち目はない。
・半導体エッチング装置
フォトレジストをマスクにして、薄膜を配線形状に加工する。
エッチング装置では、(8035)東京エレクトロンや、(8036)日立ハイテクノロジーズ、(6387)サムコが代表的。エッチング装置では米ラムリサーチが世界首位。
旧世代の半導体製造装置需要が高まっている。最新の半導体製造装置は300ミリウェハーに対応したものだが、旧世代の200ミリウェハー対応機種は、中古品市場で品切れが相次ぎ、東京エレクトロンやSCREEN HDに恩恵をもたらしている。キャノンはわざわざ200ミリウェハーの対応機種を20年2月に発売するという。
ただの時代遅れではなく、SiC(炭化ケイ素)材料にも対応し、IoTの普及で需要が高まる半導体製造装置で、電子部品メーカーが設備投資を抑えながら、増産投資する需要に応える。こうした動きは以前から見られたが、新規参入するほど需要が強まっており、性能ばかりでなく量の確保が高まっているようだ。
●米商務省は中国の半導体受託生産大手「SMIC」への輸出を事前許可制とした。SMICには米アプライド マテリアルズのほか、エッチング装置を東京エレクトロンが、洗浄装置をSCREEN HDが納入しているとみられる。
東京エレクトロンは、東京エレクトロン九州(熊本)にコータ/デベロッパ、サーフェスプレパレーションなど半導体製造装置の新開発棟を建設する。新開発棟は2023年春の着工、2024年秋の竣工を予定しており、建設費用は約300億円。
日本政府が新たに高性能な半導体製造装置23品目を輸出管理の対象に追加する。軍事転用の防止が目的で全地域が対象となるが、台湾、シンガポールなど輸出の包括許可の対象である約40の国と地域は個別の許可申請は必要としない。2023年4月29日までのパブリックコメントの募集を経て、7月の施行を予定している。日本メーカー10数社が影響を受けると見られる。
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は、2025年の半導体製造装置への世界全体の投資額が前年比2割増の1165億ドル(約18兆円)になりそうだと発表した。これは、2022年の1074億ドルを上回り、初めて1000億ドルを超える見込みとなる。SEMI(国際半導体製造装置材料協会)は、2019年12月10日に、半導体装置製造装置販売額が20年は前年比5.5%増の608億ドルに回復し、21年には9.8%増の668億ドル(約7兆2000億円)に増加するとの見通しを発表していた。
半導体製造装置一覧
種類 | 装置名 | 用途 |
---|---|---|
各種搬送装置 | 工程内ウェーハ搬送装置 | 工程内でのウェーハ搬送 |
工程間ウェーハ搬送装置 | 工程間でのウェーハ搬送 | |
ストッカー | ウェーハの保管 | |
純水・薬液装置 | 純水製造装置 | 純水の製造 |
限外ろ過装置 | 水のろ過 | |
逆浸透装置 | 水のろ過 | |
滅菌装置 | 純水・薬液の滅菌 | |
薬品供給装置 | 薬品供給 | |
スラリー供給装置 | スラリー供給 | |
薬品純化装置 | 薬品の純化 | |
各種ガス装置 | ガス発生装置 | ガスの製造 |
ガス純化装置 | ガスの純化 | |
ガス混合装置 | ガスの混合 | |
ガス検知装置 | ガスの漏れ検知 | |
排ガス処理装置 | 排ガスの処理 | |
クリーンルーム装置 | クリーンベンチ | 局部的なクリーン環境の構築 |
クリーントンネル | クリーンな搬送空間の構築 | |
サーマルチャンバ | 温度・湿度管理 | |
環境試験室 | 環境試験 | |
エアシャワー | 塵埃除去 | |
その他製造関連装置 | パスボックス | クリーンルーム間の物品搬送 |
各種制御装置 | 製造装置の制御 |