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2024/12/24 08:23
(5021) コスモエネルギー HD 半導体樹脂の増産で攻勢、2030年までに生産能力2倍超へ
生成AIとEV需要拡大に対応
(5021)コスモエネルギーホールディングス(コスモHD)は、次世代半導体向けフォトレジスト(感光材料)の主原料となる樹脂「ポリパラヒドロキシスチレン」の生産能力を2030年までに現状の2倍以上に拡大する。
この樹脂は、自動運転や生成AI向け画像処理半導体(GPU)、電気自動車(EV)、スマートフォン向け半導体など広範な用途に使用されている。同社の子会社、丸善石油化学が千葉工場を中心に数百億円規模の投資を行い、生産設備を強化する。現在の年間売上高約100億円を2030年までに200億円超に引き上げる見通しだ。
丸善石油化学の製品は、不純物の少なさや高い品質を強みに、JSRや信越化学工業など国内大手フォトレジストメーカーに供給されており、世界シェアは2〜3割を占める。生成AIを含むサービスの普及が進む中、2025年の半導体市場は前年比11%増の6971億ドル(約109兆円)に拡大するとの予測もあり、同社にとって追い風となりそうだ。
一方で、丸善石油化学は中国勢の攻勢による汎用品(エチレンやパラキシレン)の収益力低下が続き、2024年3月期の石油化学部門は54億円の営業赤字を計上。コスモHDは汎用品の生産を縮小し、半導体向け樹脂に経営資源を集中する構造改革を進める。また、住友化学とのエチレン設備の集約検討も発表し、効率化を図る方針だ。
半導体市場の需要拡大を背景に、コスモHDの戦略転換は競争力向上につながる可能性がある。特に生成AIやEV分野での高成長が期待される中、同社の取り組みが業績改善の起爆剤となるか注目される。
(5021)コスモエネルギーホールディングス(コスモHD)は、次世代半導体向けフォトレジスト(感光材料)の主原料となる樹脂「ポリパラヒドロキシスチレン」の生産能力を2030年までに現状の2倍以上に拡大する。
この樹脂は、自動運転や生成AI向け画像処理半導体(GPU)、電気自動車(EV)、スマートフォン向け半導体など広範な用途に使用されている。同社の子会社、丸善石油化学が千葉工場を中心に数百億円規模の投資を行い、生産設備を強化する。現在の年間売上高約100億円を2030年までに200億円超に引き上げる見通しだ。
丸善石油化学の製品は、不純物の少なさや高い品質を強みに、JSRや信越化学工業など国内大手フォトレジストメーカーに供給されており、世界シェアは2〜3割を占める。生成AIを含むサービスの普及が進む中、2025年の半導体市場は前年比11%増の6971億ドル(約109兆円)に拡大するとの予測もあり、同社にとって追い風となりそうだ。
一方で、丸善石油化学は中国勢の攻勢による汎用品(エチレンやパラキシレン)の収益力低下が続き、2024年3月期の石油化学部門は54億円の営業赤字を計上。コスモHDは汎用品の生産を縮小し、半導体向け樹脂に経営資源を集中する構造改革を進める。また、住友化学とのエチレン設備の集約検討も発表し、効率化を図る方針だ。
半導体市場の需要拡大を背景に、コスモHDの戦略転換は競争力向上につながる可能性がある。特に生成AIやEV分野での高成長が期待される中、同社の取り組みが業績改善の起爆剤となるか注目される。