株テーマ:デジタル治療アプリの関連銘柄

デジタル治療アプリ関連株。デジタル技術を使って病気の治療や補助をする。薬より開発費が安く、副作用のリスクも低いことから注目される。米国が先行しており、糖尿病や薬物依存、不眠症治療などに活用される。世界市場規模は2024年に1200億ドル(約12.6兆円)に拡大するとの試算もある。


サスメドは、2022年2月に不眠障害治療用アプリの製造販売承認を厚労省に申請。2023年2月に承認を取得した。今後は保険適用と上市に向けて準備を進める。2021年12月に塩野義製薬と販売提携をしている。

大塚製薬は、2019年1月4日、米クリック・セラピューティクスと大うつ病性障害で悩む患者のためのデジタル治療処方アプリケーションの開発・商業化でグローバルライセンス契約を締結したと発表した。クリックが開発する「CT-152」は、科学的根拠に基づいた認知療法とクリックのプラットフォームを活用して、単独または薬剤と併用することで、うつ病患者を治療するソフトウェアアプリケーション。医療機器に分類され、デジタル医療ツールとして米FDAの承認基準に準拠する。「CT-152」を活用したトレーニングを6週間実施したパイロット試験では、うつ病の回復を評価する指標であるHAM-Dスコアを統計学的有意差を持って改善したとしている。米FDAの承認を取得し、数年以内に米国市場での投入を目指す。また、日本などでの展開も視野に入れる。

第一三共は、2020年11月に医療スタートアップのキュア・アップとがん治療を支援するモバイルアプリの共同開発契約を締結した。がんの薬物利用は通院で行われることが多く、患者の自宅での状態管理が重要となっている。倦怠感や疼痛等のがん周辺の症状をスマホで入力し、医師がデータを共有する仕組みを検討。治療計画に活かせるようにする。このアプリでの医療機器承認取得を目指しており、2021年度中の臨床試験開始を予定している。

塩野義製薬は、米Akiliが開発する小児のADHD(注意欠如・多動症)を対象としたデジタル治療用アプリ「AKL-T01」の日本と台湾での独占的開発権・販売権を持つ。「AKL-01」は世界初のゲームベースのデジタル治療として、2020年6月に米FDAの承認と欧州でCEマークを取得した。日本では塩野義製薬が6~17歳の小児のADHD患者を対象に第2相臨床試験を実施している。

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