ダウ平均は急反落となった。前日はカナダとメキシコに対する関税で、北米自動車向けに1カ月の猶予を与えることを更新したが、依然として不透明感が強いとして、主力株に売りが拡がった。トランプ大統領はカナダとメキシコへの関税を4月2日まで、幅広い品目で免除すると表明し、値を戻す場面があったが、再び売り込まれた。

VIX（恐怖指数）は25ポイント台まで急伸し、半導体SOX指数は4％安となった。為替も1ドル＝147円台と大荒れの展開。

マーベル・テクノロジーは2～4月期の収益見通しが冴えず、AI関連投資の原則が意識され、20％の急落となり、エヌビディアやブロードコムに売りが波及した。ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースなどの金融株も安い。ユナイテッドヘルスなど、ヘルスケアの一角が買われた程度だ。

新規失業保険申請は、前週比2万1000件減の22万1000件となった。3週ぶりの改善だが、
失業保険受給者総数は189万7000人と、4万2000人増加。1月の貿易統計によると、貿易収支の赤字額は、前月比34.0%増の1313億8200万ドル(19兆4000億円）の赤字だった。赤字額は過去最大で、トランプ大統領の就任前の駆け込み需要と見られる。