生成AIの過熱感が一部で指摘されている。MicrosoftやGoogleのAI戦略に対する市場の期待が過度に膨らみ、投資家の間で利益確定売りが目立つようになってきた。しかし、2025年も米ビッグテックのAI関連投資は前年比3〜4割増となる総額50兆円規模に達するとみられ、決して「終焉」ではなく、むしろ次のステージへの移行と捉えるべきだろう。

最近登場した「ディープシーク」は、AIの知識処理能力を飛躍的に向上させる可能性があるとされる新技術だ。これにより、生成AIの進化が次の段階に進むと期待されている。ただし、技術革新が急速に進む中で、生成AIの商業的価値に疑問を持つ声もある。AIの開発競争が続く一方で、収益化の道筋を明確にできる企業とそうでない企業の明暗が分かれる可能性が高い。

市場の見方は二極化している。短期的にはAI関連銘柄の高騰に対する警戒感から、調整局面が続く可能性がある。しかし、長期的にはAIの進化とともにデータセンターや半導体産業の成長が不可避であり、特にNVIDIAやTSMC、Microsoft、Google、AmazonなどのAIインフラ企業は依然として有望視されている。

2025年のAI市場は、単なるブームの終焉ではなく、次の成長フェーズへの転換点となるだろう。AIの実用化が進む中で、投資家は「収益性」と「実用化レベル」に注目しながら、企業の選別を進めることが求められる。