株テーマ:3Dプリンターの関連銘柄
3Dプリンター関連銘柄。3Dプリンターは、CADデータをもとにして樹脂や粉末などを溶かして積層させ、金型を使わずに複雑な構造の立体物を作ることができる。また、材料に金属粉末を用いてレーザーや電子ビームなどで積層させ、部品などを成型する金属3Dプリンターはより耐久性の高い部品を作ることができる。
3Dプリンターが主に活用される製造業では、商品開発で試作品などの模型を作る際に、木材を加工したり、樹脂を外注で加工するなどの方法を取っていた。開発競争の激化などで開発スピードが上がる中、3Dプリンターは低コスト・短時間でモノを作ることができることから、需要が拡大している。また、航空機や自動車、医療向け、建築での活用などにも広がってきている。
日本鋳造は、環境負荷低減に資するコバルトフリーの低熱膨張性合金を用いた3Dプリンターを開発し、半導体需要に応える。新製品開発で、日本鋳造独自材料であるLEXと金属3Dプリンター造形技術をベースに展開している。
ニコンは、2022年9月に独3DプリンターSLMソリューションズ・グループを約840億円で買収すると発表した。
大林組は、2022年6月にセメント系を用いた3Dプリンターによる建築物として、日本で初めて建築基準法に基づく国土交通大臣認定を取得した建築物「3Dプリンター実証棟」の建築に着手。2023年4月に完成した。獲得したノウハウを活用し、複数階や面積規模を拡大した構造物の建設につなげる。将来的には3Dプリンターによる宇宙空間での建設など幅広い可能性を追求する。
JMCは2021年8月にストラタシスの樹脂3Dプリンター装置の販売を開始し、受託製造中心から装置販売に事業範囲を拡大する。ソディックは、リニアモーター駆動で高精度、高品位の加工が可能で、全工程で一貫した製造群を構築できるという金属3Dプリンターを開発。リコーは、複合機事業で培ったインクジェット技術や材料技術を活用し、3Dプリンターに参入。アルテックと協業する。三菱重工は、レーザービームによる金属3Dプリンターを開発。東芝機械は世界最大級の金属3Dプリント技術を開発し、大型の航空機部品などの成型に活用する。
また、金属3Dプリンターの材料開発も進む。東邦チタニウムは、3Dプリンター向けの新たな金属粉末を開発し、原料コストを引き下げ。日本軽金属は、自動車や鉄道、機械向けの部品生産に使うアルミ粉末を開発している。東レはナブテスコと共同で、CFRP(炭素繊維複合材)を使って自動車部品をつくる3Dプリンターを開発した。