株テーマ:除菌剤・消毒薬・うがい薬の関連銘柄
●大阪市の発表によると、大阪羽曳野医療センターで、宿泊料用施設受け入れ患者41名に対して、ポビドンヨードを含む「イソジン」などのうがい薬で、1日4回うがいし、毎日PCR検査を実施したところ、4日後には陽性率が21%に減少し、陰性率が79%となった。大阪市では8月20日まで、ポビドンヨードを含む「イソジン」などのうがい薬を使う強化月間とし、家庭内感染での重症化リスクを低減する。関連銘柄は明治 HD、塩野義製薬など。
平成15年には、国立感染症研究所と明治製菓が「マウスコロナウイルスに対するポビドンヨード製剤の抗ウイルス活性」という論文を発表しており、ウイルス感染値が10分の1に減少し、マウスコロナウイルスに対して強い殺ウイルス効果を確認している。
日機装は、宮崎大学との共同研究で、新型コロナウイルスに対するオゾン水の効果を検証し、有効性を確認した。ウイルス液を入れたマイクロチューブに、オゾン水を滴下し、オゾン水処理後のウイルス液を細胞に接種し、ウイルスの感染価を測定したところ、新型コロナウイルスが不活化されたことを確認した。
手洗い、うがい励行の予防策で、インフル対策としての消毒薬、除菌剤需要が増加。大幸薬品は除菌剤「クレベリン」が急成長、手指にスプレーするタイプなど、商品バリエーションを拡充している。大幸薬品は、個人の需要が急増している除菌剤「クレベリン」で、法人専用サイトを開設し、医療関係者などに直接販売し、生産能力も増強する。またクレベリンに含まれる二酸化塩素が、新型コロナウイルスの人への感染を阻止するメカニズムを確認した。
キョーリンは医療機関向け除菌・洗浄剤「ルビスタ」が好調。エーザイはマスク用の抗菌スプレー「イータック」が伸びている。花王の除菌抗菌スプレー「クイックル Joan」は、99.96%除菌が出来るという。
中京医薬品は病院でネームホルダーにセットして除菌や消臭に使う「クイックシールドエアーマスク」を販売している。(3417)大木ヘルスケア HDは大木製薬がウイルス除去製品「ウイルオフ」を販売しており、二酸化塩素を使用していることから(4574)大幸薬品のクレベリンの連想が働いているようだ。(4990)昭和化学工業は、四国化成の塩素化イソシアヌル酸を原料とした殺菌・消毒剤「ネオクロール」を販売している。
明治製菓の「イソジン」は有効成分のポビドンヨードが、各種の細菌やウイルスの殺菌効果があるため、感染症関連のうがい薬として注目される。日本精化は、家庭用ハンドソープブランド「グレーセラ」を販売。ニイタカもアルコール除菌スプレーが伸びている。
資生堂は、手荒れに配慮した手指消毒液を新たに開発し生産を開始。2020年5月以降に毎月合計20万本の消毒液を医療機関などを中心に提供する。フランスやアメリカでも消毒液を生産し、医療機関に提供している。
花王は品薄となっているアルコール消毒液の家庭向け「ビオレu 手指の消毒液」と、業務用「ハンドスキッシュEX」を20倍以上増産する。これまでも増産していたが、供給が追いつかず、外注していた容器を自社生産することで大量生産が可能となった。
富士フイルム HDは、医療機関・介護施設向け消毒液の生産を従来の10倍に増やす。現在の生産能力は非公表だが、月産9万リットル分の設備を増強する。これからインフルエンザの流行期を迎えるため、消毒液の需要が減少することは考えにくい。富士フイルム独自の抗菌技術「Hydro Ag+」を活用した殺菌成分配合ハンドジェルで、新型コロナウイルスの99%以上の不活化効果を確認した。水溶性ポリマーによる高い保湿性を有する殺菌成分を配合したハンドジェルで、主に医療機関や介護現場向けに提供している。このハンドジェルを使うことにより、1分後には99%以上のウイルスを不活化し、その後も手についたウイルスを不活化しつづけることが期待される。
経産省は、製品評価技術基盤機構が、台所用洗剤等を用いた消毒方法について、新型コロナウイルスに対する有効性評価を行うと発表した。検討委員会で有効な可能性がある消毒方法として
「界面活性剤(台所用洗剤等)」
「次亜塩素酸水(電気分解法で生成したもの)」
「第4級アンモニウム塩」
が選定されている。
●界面活性剤
4912ライオン
4471三洋化成工業
4461第一工業製薬
4027テイカ
4120スガイ化学工業
●第4級アンモニウム塩
4452花王
4912ライオン
●台所洗剤
4452花王
4912ライオン
3407旭化成