株テーマ:デジタルIDの関連銘柄
デジタルID関連株。個人が行政や民間サービスを利用するには新しいアカウントを作成する必要があり、複数のサービス間でのID連携やデータ連携は実現できているとは言えない。また、名前や住所、メールアドレスなどの情報だけで管理されたIDでは、個人の同一性を担保することが困難で、同一サービス内に複数のIDがある場合もある。マイナンバーカードやブロックチェーンなどを活用し、利便性を高める取り組みが進む。
富士ソフトとxIDは、2020年9月1日に富士ソフトのデータ連携基盤「UXP」とxIDのマイナンバーカードを活用した次世代デジタルIDアプリ「xID」を組み合わせたデータ活用・データ連携支援の共同提供の検討で基本合意書を締結した。共通IDを活用し、同一人物であることを証明できるxIDをデータ基盤であるUXPと連携できるように推進する。
日本通信は、マイナンバーカードとスマホ、顔の3つの認証媒体を連携して使えるようにした次世代型デジタルIDの構築を進める。3つの認証媒体を同時に行うことで実現する厳格な本人確認に基づき、スマホ内のハードウェアに電子証明書と発行することで、リアルとインターネットのどちらでも実現できるデジタルIDとなるとしている。
ソフトバンクは、2019年2月に米ブロックチェーン技術開発企業のTBCASoftとブロックチェーンによるID情報管理・認証を推進するワーキンググループCCISを発足させた。多くのID情報管理システムは、多数のユーザーを持つ特定の企業などにより管理された中央集権的なデータベースに頼っているが、CCISはブロックチェーンを活用し、通信事業者の高い信頼性を持った合意形成の下、それぞれの通信事業者が独立して運用する仕組みで、ユーザーは通常共有したくないであろう個人の詳細な情報を提供することなくIDの発行・管理・認証ができるという。
CCISによりユーザーは数えきれないほどのアカウントやパスワードを発行したり、覚えたりする必要がなくなる。また、企業やユーザーは機密情報を開示することなく、暗号化されたデジタルIDの認証が可能になるとしている。