株テーマ:有機EL材料の関連銘柄
最も重要なものは発光材(電子輸送層、発光層、正孔輸送層)。中国パネル大手BOEが1兆6000億円を投資し、有機ELの量産準備をしているが、日本は素材の多くを抑えている。有機ELパネルは積層構造となっており、電流を流すと発光するシステムになっている。プラスの電子を運ぶ正孔輸送材、マイナスの電気を運ぶ電子輸送材が仲介し、真ん中の発光層で光を発生させる仕組み。
保土谷化学は、韓国のサムスンモバイルディスプレーと業務提携しており、韓国子会社の新工場も稼働した。中心は、6層構造の内、正孔輸送層に使われる「正孔輸送材」で、サムスンに加えLG電子との取引も睨んでいる。出光興産は韓国LG化学と、有機EL材料に関する特許の相互利用で提携しており、両社が協力してLGディスプレイの事業をサポートする。日本写真印刷は、有機EL向けのタッチパネル部材を手掛ける。
「メタルマスク」は基板を実装する場合に使用する治具の事で、発光材料を基板に蒸着させる。大日本印刷は印刷技術を応用し、メタルマスクなど有機EL部材に注力している。韓国サムスン電子に供給し、世界シェアはトップと見られる。