株テーマ:人工光合成の関連銘柄
人工光合成関連株。人工光合成は、太陽光を活用し、水と二酸化炭素(CO2)から化学製品を製造する。地球温暖化の原因であるCO2を化学製品の原料に使い、持続可能性の高い製造システムの構築を目指す。また、将来的には低コストでグリーン水素が作れると期待されている。NEDOが2022年2月に支援すると発表した三菱ケミカルやトヨタ自動車などの人工光合成の研究開発では、水素製造コストの引き下げで2030年に天然ガスから分離した水素と同等以下の240円、2050年に170円以下にする計画。
パナソニックホールディングスは、2022年8月にLCPP(低炭素特許の無償解放に関する枠組み)に参画し、人工光合成に関する特許を無償解放した。
トヨタ自動車グループの豊田中央研究所は、世界最高の太陽光変換効率7.2%を実現。2011年の0.04%から2015年は4.6%、2021年は7.2%になったとしている。商用化に必要な変換効率は10%とみられる。2030年頃には実用化に向けた技術の確立を目指す。
三菱ケミカルや富士フイルム、国際石油開発帝石、三井化学、TOTOなどで構成する「人工光合成化学プロセス技術研究組合」が2030年度の実用化を目指して進めている。
東洋エンジニアリングは、2021年6に富山大学と人工光合成による水素社会の早期実現を目指し、CO2フリー水素製造に関する共同研究契約を締結したと発表。富山大学の光触媒技術と東洋エンジニアリングの水素と酸素の分離技術を組み合わせ、高効率で安全な技術確立を目指す。