米国財務省は、2024年10月28日に最終規則を発表し、2025年1月2日から施行された。この規則は、米国の国家安全保障に関連する特定技術や製品に対する対中投資を規制するものであり、中国、香港、マカオが対象となる。

この規則は、国家安全保障に直結する技術分野での中国との関与を厳しく制限する意図がある。特に、量子コンピュータやAIといった先端分野での投資に対して、米国企業やその支配下にある外国企業の動きを詳細に監視・規制する内容となっている。

対象国
　中国、香港、マカオを「懸念国」と指定。

規制対象者
　米国市民、永住権者、米国内で設立された法人や団体、またはこれらの支配下にある海外企業。

規制対象分野
　先端半導体、量子コンピュータ、人工知能（AI）に関連する技術や製品。

　禁止取引：対象国の企業や団体に対する特定の投資は完全に禁止。
　通知必要取引：規制対象外の一部取引については、事前に財務省への通知が必要。

禁止事項
　米国企業が関与する外国企業も、米国内の規制対象に準じた措置を求められる。

通知義務
　投資後に対象取引と判明した場合、30日以内に財務省への通知が義務付けられる。

行政罰
　違反者には最大25万ドル、または違反取引額の2倍の罰金を科す。

刑事罰
　法人は最大100万ドルの罰金、個人は100万ドルの罰金および最長20年の収監。