株テーマ:量子コンピュータの関連銘柄

量子コンピューターは従来とは異なる原理で計算能力が飛躍的に高まるとされている。量子力学を応用すれば、従来のスーパーコンピューターが数千年もかかる計算を短時間でこなせる期待がある。

政府は、量子コンピューターをバイオと並ぶ重要分野と位置づけ、先行している欧米や中国を追いかける。2039年頃に応用可能な本格的な量子コンピューターが実現すると予測している。


矢野経済研究所によると、2021年度の日本の量子コンピューター市場は139億円で、2030年度は2940億円まで拡大する見通し。

2024年から2025年に先行分野の化学や金融、広告などの一部業務で本格運用に向けた動きが開始され、550億円まで拡大。

2026年度以降は、金融分野ではダイナミックプライシング、製造分野では大規模な数値交流体力学や空力特徴での活用、化学分野では化合物の構造予測などのシュミレーション、ECではレコメンドでの活用やサジェストの最適化、エネルギー分野では資源開発探索やVPPなどでの活用が期待される。

2030年度には、自動運転に向けた車両バッテリーの開発や予防医療や先制医療など医療分野での本格的な活用も予測されている。

産業技術総合研究所が、米エヌビディアとスーパーコンピューターと量子コンピューターをつなげた計算基盤を作ると報じられた。量子コンピューター単独では計算ミスが多い課題があるが、スーパーコンピューターとつなぐことでミスが解消され、複雑な計算処理に使いやすくなるという。2025年度以降に企業や研究者がクラウドサービスを通じて有償で使えるようにするという。

米IBMの新ロードマップでは、2029年に超電導方式の最大課題である計算時エラーを克服。高度な計算に対応する大規模化も進め、演算回数を2024年に5000回、2026年に7500回、2029年に1億回、2023年以降に10億回を目指す。2024年をめどに汎用機を実現する計画。米グーグルも2029年までにエラー克服を目指す方針。

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