注目銘柄

    注目銘柄 2024/1/31 06:51
    (6228) ジェイ・イー・ティ ラピダスから次世代枚葉式洗浄技術の研究開発業務を受託
    リーマン・ショックの影響を受けて経営破綻したエス・イー・エス岡山工場譲り受け、韓国ゼウス傘下となった半導体製造装置メーカーのジェイ・イー・ティは、公開価格(4630円)でスタートし、上昇トレンドが継続している。

    岡山県里庄町に本社工場があり、東アジアの半導体トップメーカーを顧客とする。短納期ながらも、きめ細かく顧客ニーズに対応するカスタマイズ性を売りに競合と差別化し、米国市場への再進出などにより収益拡大を期す。米国については、すでに韓国サムスン電子がテキサス州に整備している工場向けに受注した。子会社の設立も予定している。

    調達した資金を使って、現在の本社工場の1.5倍規模の工場を新設する計画。研究開発の環境を充実させるほか、分散している倉庫なども集約して生産性を高める。新工場は2026年12月ごろの稼働を目指し、投資額は約35億円を予定している。


    ラピダス(Rapidus)から次世代半導体製造技術の研究開発業務を受託したと発表したことで、評価が高まった。ラピダスは北海道で超微細半導体の生産プロジェクトを推進しており、同社製造ラインへの装置納入を目指している。受託業務の詳細は非公表だが、「枚葉式」の共同開発のようだ。

    ジェイ・イー・ティは、バッチ式半導体洗浄装置を得意とするが、枚葉式では赤外線ランプで薬液を高温にするといった特殊な機能もある。ラピダスは製造期間短縮で、他の大手半導体メーカーと差別化することを掲げ、オール枚葉処理による製造ラインを構築することを目指している。その実現のためには、特殊仕様の枚葉式洗浄装置が必要となる。

    今12月期計画が売上高265億円、営業利益27億円に対して、2027年までに売上高300億円、営業利益45億円を達成する目標を掲げており、営業利益率15%(今期計画は10.4%)が当面の目標だが、20%までの青写真を描いている。

    ラピダスとの研究開発業務委託は今期収益には寄与しないが、将来的に半導体洗浄装置の受注につながれば、相当な株価インパクトがある。米国はサムスン電子からの受注が安定し、台湾TSMCにも相当なアタックをかけているようだ。ラピダス向け枚葉式洗浄装置が大いに注目される。

株式情報更新 (11月22日)


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