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    2023/5/17 11:00
    (4901) 富士フイルム HD 富士フイルム、台湾に最先端半導体材料工場を新設へ―拡大戦略を加速
    富士フイルムは、電子材料事業をさらに拡大するため、台湾に最先端半導体材料の工場を新設する。CMPスラリーやフォトリソ周辺材料を生産する新工場を建設し、2026年春に稼働させる予定で、既存工場への設備増強をあわせた設備投資額は、約150億円。今後、台湾では新工場を加えた4拠点の生産体制となる。

    CMPスラリーとは、半導体製造プロセスにおいて、配線や絶縁膜を研磨するために使用される研磨剤で、富士フイルムはCMPスラリーの世界的なリーディングサプライヤーとなっている。CMPスラリー事業の売上高は、2022年3月期で約150億円で、同社の半導体材料事業全体の約1割を占めている。CMPスラリー市場は、2021年には18億4900万ドルと評価され、2028年には26億7500万ドルに達する見通し。

    また、半導体製造プロセスで使用されるフォトリソ材料では、フォトレジスト、現像液、ポストエッチクリーナー、洗浄剤などを生産している。富士フイルムの電子材料事業は、売上高の約30%を占める主要事業で、2030年度には電子材料事業で5000億円の売上を目指している。

    富士フイルムの最先端半導体材料工場の新設は、同社の成長戦略を加速させる重要な一歩となる。CMPスラリー事業の売上高が約150億円であり、CMPスラリー市場の成長も見込まれていることから、富士フイルムは市場需要に応えるための生産拠点を拡充する戦略をとっている。

    フォトリソ材料事業も富士フイルムの収益に寄与しており、同社は電子材料事業の売上をさらに伸ばす計画である。半導体市場の拡大や技術の進歩に伴い、フォトリソ材料の需要も増加すると予想されている。

    富士フイルムは、最先端半導体材料の製造において高い品質と信頼性を誇り、国内外の顧客からの評価も高いである。台湾に新工場を建設することで、アジア地域における生産能力を強化し、市場シェアの拡大を図る狙いがある。

株式情報更新 (9月20日)


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