NECネッツエスアイの2020年3月期経常利益は22.4％増の159億円となった。働き方改革に関連したICTサービスやホテル向けネットワーク構築、消防救急システム、防災行政無線システム、メガソーラーなどの国内施工が拡大し、全セグメントで増収となった。

セグメント別利益は、主に企業向けのデジタルソリューション事業は30.4％増の110億円。通信事業者や官庁・自治体向けのネットワークインフラ事業は55.3％増の91億円。国内外の施工事業や各種ICTシステム提供等のエンジニアリング&サポートサービス事業は12.3％減の63億円となった。

2021年3月期の業績予想は合理的な算出が困難で未定としている。新型コロナウイルスの影響で顧客企業の業績低迷やICT投資の減少が懸念される一方、感染防止に向けたテレワークなどの働き方改革や学校での遠隔授業などのニーズに注力。通信事業者では5Gに向けたマイグレーションが動きつつあり、テレワークの高まりによる通信トラフィックの増大などから、設備投資は堅調に推移する見通し。

新型コロナウイルスの影響では部材調達問題や現場への立ち入り制限によるプロジェクトの遅延、オペレーションへの影響が懸念されるとしている。

NECネッツエスアイの株価は160円高の1686.6円で推移している。