株テーマ:窒化アルミニウム(AlN)半導体の関連銘柄
(9432)日本電信電話(NTT)の研究グループと東京大学は、窒化アルミニウム(AlN)製の半導体デバイスの開発に成功した。AlNは、従来の炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を上回る性能を持つ次世代半導体材料として注目を集めている。
AlNは優れた熱伝導性や高い電気絶縁性の特性により、AlNは電力損失の大幅な低減が可能となる。理論的には、シリコン(Si)の5%以下、SiCの35%以下、GaNの50%以下まで電力損失を抑えられると予想されている。
研究グループは、AlN系半導体を用いたショットキーバリアダイオード(SBD)を作製し、その電流輸送機構を解明した。この成果は、AlN系半導体を用いた低損失パワー半導体デバイスの実現に向けた重要な一歩となる。
今後は、鉄道や電力系統などの高耐圧用途での実用化を目指している。AlNの特性を活かすことで、これらの分野における電力変換効率の向上や機器の小型化が期待できる。