株テーマ：空飛ぶクルマの関連銘柄
空飛ぶクルマ関連株。空飛ぶクルマは、自動車と航空機の中間に位置する次世代モビリティとして注目されている。特に、電動垂直離着陸機（eVTOL）の開発が世界的に加速し、都市間移動や緊急搬送用途としての実用化が進んでいる。日本では2012年に有志団体CARTIVATORが発足し、そのメンバーを中心にSkyDriveが設立された。SkyDriveは2025年に2人乗り仕様の空飛ぶタクシーの運航を目指しており、2026年には米国サウスカロライナ州での商業運航開始を計画している。
主要企業の取り組み
スズキ（7269）2023年6月、SkyDriveと空飛ぶクルマの製造に向けた基本合意を締結。2024年春に製造ラインの稼働を開始する予定。
日本化薬（4272）2022年9月、SkyDriveに出資し、新たなモビリティに必要な安全装置の設計を支援。
JR九州（9142）大分県でSkyDriveと協力し、2028年頃の空飛ぶクルマ運航を目指す。別府湾での遊覧飛行やエアタクシーサービスの提供を計画。
ANAホールディングス（9202）2027年度に東京都心と成田空港を結ぶ空飛ぶクルマの運航を開始予定。
ニデック（6594）2023年6月、ブラジル航空機メーカーエンブラエルと合弁会社を設立。空飛ぶクルマ向け駆動システムの開発を進め、2026年までに約115億円を投資。
ザインエレクトロニクス（6769）2022年7月、Terra Droneと提携し、リアルタイム航空管制プラットフォームの開発を推進。
パーク24（4666）2025年に関西圏で空飛ぶクルマの離着陸拠点を整備予定。
トヨタ自動車（7203）米ジョビー・アビエーションに総額8億9400万ドルを投資。空飛ぶタクシーの早期商業化を目指す。2022年2月にはANAと都市間移動サービスの共同開発に向けた覚書を締結。
その他の関連企業
日機装（6376）ジョビー・アビエーションの機体部品供給サプライヤーに選定。
SUBARU（7270）米バイ・エアロスペースに出資し、小型電気航空機「サン・フライヤー2」の開発を支援。
デンソー（6902）米ハネウェルと共同で電動航空機用推進システムの開発を進める。
丸紅（8002）英バーティカル・エアロスペースと業務提携し、日本でのeVTOL事業参画を検討。
東レ（3402）独リリウムが開発する「リリウムジェット」に炭素繊維複合材料を供給。
軽量素材の進化と市場展望
内閣府の革新的研究開発プログラムでは「タフポリマー」と呼ばれる高機能ポリマーが開発され、CFRP（炭素繊維強化プラスチック）の進化を促進。これにより、機体の軽量化と燃費向上が期待される。
今後、空飛ぶクルマの商業化に向けた技術開発とインフラ整備が進む中、関連銘柄への投資動向が注目される。
