株テーマ:産業用ロボットの関連銘柄
産業用ロボットの4大メーカーは、ファナック、安川電機、スイスのABB、中国の美的集団が買収したドイツのKUKA。中国などの新興国で、急激な経済発展により人件費が急増し、産業用ロボットの需要が増加している。これまで主流だった自動車や電機に加え、食品部門でも活用が拡がっている。産業用ロボットはロボット本体にアームを取り付けるため、精密減速機やサーボモーターが重要部品。ロボットはサーボモータとセンサで構成されるため、ファナック、安川電機、三菱電機、パナソニックが代表的メーカー。ファナックは多関節ロボットで日本首位。安川電機はアーク溶接ロボット、塗装ロボットに強い。三菱電機はFA(工場自動化)で世界首位と見られる。不二越は自動車業界の溶接・塗装ロボットに強い。
安川電機は、2023年11月にロボット自身が周りの環境に適応しながら判断する自律性を持った次世代ロボット「MOTOMAN NEXTシリーズ」の販売を開始した。ロボット自身が状況を判断し、自ら判断・計画しながら、最適な方法で作業を完結させるという。
Kudanは、AIと相互補完する技術として機械を自律的に機能する方向に進化させる人工知覚(AP)のアルゴリズムを専門とし、デジタルツインやロボティクス、自動運転などに向けた技術ライセンスを提供している。川崎重工の4脚歩行ロボット「Bex」や日本の大手自動車メーカー系列である米ロボット企業の自動搬送ロボット製品、中国の配送ロボット企業などに採用されている。
ナブテスコはロボット向け精密減速機(アクチュエーター)で世界シェア6割。精密減速機大手のハーモニック・ドライブ・システムズは産業用ロボット向け減速機の国内生産を2.5倍に増やす。ロボットに使われる小型軽量は「波動歯車装置」を得意としている。ヤマハ発動機もアクチュエーターに強味がある。ベステラは溶接ロボット。アネスト岩田は塗装ロボット。ダイヘンはアーク溶接ロボットで世界の3割を握る最大手。