株テーマ:ボーイングの関連銘柄
ボーイング社製飛行機の製造を支える日本企業
ボーイングの航空機製造には、日本企業が不可欠な役割を果たしている。特に最新鋭のボーイング787では、日本企業の部品供給割合が35%を超えており、高度な技術が世界の航空産業を支えている。
主なボーイング関連銘柄
7011 三菱重工業
主翼の主要部分を担当。ボーイング787の炭素繊維複合材製の主翼を製造し、名古屋の工場で組み立てを行っている。
7012 川崎重工業
胴体の前部や貨物扉を担当。ボーイング787の前部胴体を製造し、航空機の構造強度を確保する重要な役割を果たす。
7013 IHI
主にエンジン部品を供給。ボーイング向けのジェットエンジン部品を手掛け、燃費向上や軽量化技術で強みを持つ。
7270 SUBARU(旧 富士重工業)
ボーイング777および787の中央翼を製造。航空機の耐久性向上に貢献し、高精度な部品供給を行う。
5802 住友電工
航空機向けの電線やワイヤーハーネスを供給。電力供給や通信システムを支える重要な役割を担っている。
5401 日本製鉄
航空機部品向けの高性能チタンや特殊鋼を供給。軽量化と耐久性向上を実現する素材を提供する。
B787は炭素繊維の複合材料を全体の半分に使用し、燃費を20%改善。重さが鉄の4分の1で、強度が10倍といわれる炭素繊維を使うことで、軽量化に成功し、中型機でありながら大型機並みの航続距離を誇る。ボーイングは東レの炭素繊維を新型旅客機「ボーイング787」の構造材に全面採用することを発表。炭素繊維を、東レから16年間独占的に調達する契約を締結した。日本カーボンは炭化ケイ素繊維をエンジン向けに供給する。
ジャムコはボーイング787向けに電気周波数を制御するコンバーターを組み込んだ航空機用電子レンジを開発。
ジャムコのビジネスクラスシート「Venture(ベンチャー)」が、KLMオランダ航空のボーイング777型機のワールドビジネスクラスシートに採用された。Ventureは、ボーイング787型機向けシートとして開発、供給してきたが、777への搭載にも対応できるよう設計されており、今回初めて777に採用された。
今後の展望
ボーイングは航空機の安全性向上や燃費性能の改善を進めており、日本企業の技術力がますます求められている。コロナ禍後の航空需要回復や次世代航空機開発に向けて、各社の取り組みに注目が集まる。