株テーマ:デジタル通貨の関連銘柄

デジタル通貨とは、ユーザー同士が取引の承認を行う仮想通貨(暗号資産)と違い、法定通貨そのものをデジタル化するもので、中央銀行が発行するデジタル通貨は「CBDC」と呼ばれる。日銀は3段階のデジタル円の実証実験を想定しており、2021年度に第1段階の実証実験を開始する。第2段階では、保有金額に上限を設け、通信できない環境でも使えるかを検証する。第3段階では、企業や消費者が実際に参加する。日銀の黒田東彦総裁はデジタル通貨の発行の可否を2026年頃までに判断する意向を示している。

日銀は、デジタル円の発行に向け、3メガバンクや地銀と実証実験を行うと報じられた。2023年春から銀行口座での入出金といったやりとりに支障がないかを検証するとしている。

パウエルFRB議長は、CBDC(中銀デジタル通貨)デジタルドルの発行については慎重な姿勢だが、研究は進めている。民主党は銀行に預金口座を持てない低所得層がFRBに決済口座を開き、FRBがデジタルドルを供給する案を示している。大統領選の結果次第では、限定的であってもデジタル通貨の実用化の可能性がある。

欧州中央銀行(ECB)は、2021年7月にデジタルユーロの発行に向け、本格的な準備を始めると発表した。まずは2年間の調査局面に入り、使い勝手の向上やマネーロンダリンングなどの不法行為を防ぐなど、デジタル通貨の設計を進める。その後、実用化に向けた作りこみを数年かけて行い、発行は2026年以降とみられる。

IMF(国際通貨基金)は、デジタル通貨について、今後、導入や利用が広がる可能性があるとした報告書をまとめた。G20財務相・中央銀行総裁会議では、デジタル通貨に対する透明性を高める共同声明をまとめ、デジタル人民元で先行する中国を牽制したが、2022年2月の北京冬季五輪までの発行を目指して、大規模な実証実験を開始している。

JCBはブロックチェーン開発のデータチェーンと共同で、デジタル通貨を相互に交換できる「デジタル通貨交換基盤」を開発する。データチェーンは、(4499)Speeeの子会社。


仮想通貨(暗号資産)イーサリアムのブロックチェーン技術を扱う米ConsenSysは2020年10月28日、欧州の中銀デジタル通貨(CBDC)の実験に参加すると発表した。ECB(欧州中央銀行)は調査中だが、フランス銀行はCBDCの実験に成功している。


デジタル通貨が社会インフラとなる可能性もあり、自治体向け地域通貨を発行しているJR東日本、チェンジ、インターネットイニシアティブなどが注目される。電子地域通貨としては、高山市、飛騨市、白川村のみで利用できる「さるぼぼコイン」が有名で、アイリッジの電子地域通貨プラットフォーム「MONEY EASY」を利用している。木更津市限定の「アクアコイン」も「MONEY EASY」がベース。

その他のプラットフォームとしては、SBI HDの「Sコインプラットフォーム」が、NISEKO Pay(ニセコペイ)に採用されている。

インターネットイニシアティブは、2018年1月にデジタル通貨の取引・決済を担う金融サービス事業に取り組むディーカレットを設立。デジタル通貨のメインバンクを目指し、デジタル通貨の新たな決済プラットフォームの開発を進めている。ディーカレットは、「デジタル通貨勉強会」を通じて、基盤整備に向けて「デジタル通貨フォーラム」を設立し、メガバンク、NTTグループ、野村 HDなど30社超が協業する。デジタル通貨は銀行を通じて発行し、スマートフォンなどで受け取り、銀行口座と同様の役割を持つウォレットに発行する。ディーカレットのブロックチェーン技術を用いて、21年4月から実証実験を開始し、22年にも実用化を目指す。ややこしいが、Suicaしか利用していない人が、楽天ペイのみで決済する小売り店でも決済できるような共通の基盤を構築する構想。

メガバンクやNTTなど70社連合の「デジタル通貨フォーラム」は、デジタル通貨を21年内に試験発行、22年後半にも実用化する。銀行預金を裏付け資産として発行する。ブロックチェーンを利⽤したスマートコントラクトとデジタル通貨を組み合わせることで、物流と⾦融の連携や、証券と資⾦の同時受け渡しの実現を目指している。

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