株テーマ:がんゲノム医療の関連銘柄

●遺伝子情報から最適な治療法を決定するがんゲノム医療が本格化
●2019年6月に厚労省は公的保険適用を決定
●全ゲノム解析で3年で最大10万人超のデータベースを構築へ

がんゲノム医療関連株。がんゲノム医療が本格化する。遺伝子情報を元に最適な薬剤や治療法を決定する方法で、がん遺伝子パネル検査の保険診療もスタートする。2019年6月に厚労省はがんゲノム医療への公的保険適用を決めた。米国では既に普及しているが、がんを引き起こす遺伝子変異を探し、対応する薬剤を投与すれば、効果的にがんを抑制することができる。

●シスメックス パネル検査「NCCオンコパネル」
●中外製薬 パネル検査「ファウンデーション・ワン」
●DNAチップ研究所 パネル検査「肺がんコンパクトパネル」
●タカラバイオ 遺伝子変異の解析サービス
●コニカミノルタ 遺伝タイプの発がんリスク予想サービス
●DeNA 遺伝子分析サービス
●ソフトバンクグループ 遺伝子検査の米社に400億円出資

遺伝子を調べるパネル検査ではシスメックスが取り扱う「NCCオンコパネル」、中外製薬が扱う「ファウンデーション・ワン」が全国の中核拠点病院で診察を受けられるようになる。ただし検査をしても最適な治療薬に繋がるケースは1-2割程度で、さらに精度を高める必要がある。

DNAチップ研究所は、肺がんの複数のドライバー遺伝子に対するがん遺伝子パネル検査「肺がんコンパクトパネル」の医療機器製造販売承認を目指している。

タカラバイオは、遺伝子変異の解析サービスを幅広く取りそろえ、がんゲノム医療への貢献を目指す。2020年2月には、血液に含まれる消化器系がん細胞由来の超微量遺伝子(ctDNA)の変異を高感度に検出する遺伝子解析サービスを開始した。

コニカミノルタは遺伝子やたんぱく質の分析を通じてカスタマイズ型の医療を支援する新会社を設立し、遺伝タイプの発がんリスクを予想するサービスを計画している。遺伝子分析サービスはDeNA子会社のDeNAライフサイエンスが大手。ソフトバンクグループも遺伝子検査の米ガーダント・ヘルスに400億円を出資。デンカは九州大学とがんゲノム検査の共同研究部門を設置した。

また、厚生労働省はがんと難病患者を対象に全てのゲノムを網羅的に調べる全ゲノム解析を約3年で最大10万人超を目標に進める。データベースを構築し、創薬などに活用する。

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