（2503）キリンホールディングスは、ヘルスサイエンス事業の成長を加速させ、2030年までに売上高3000億円を目指す計画を発表した。従来の酒類・飲料事業に加え、健康食品や医薬品分野での収益拡大を狙う。

キリンHDは、近年ヘルスサイエンス分野に注力しており、乳酸菌素材「プラズマ乳酸菌」や機能性食品を中心に事業を拡大してきた。特に免疫機能向上や認知機能維持をサポートする商品群が好調で、成長の原動力となっている。

また、2022年には医薬品事業の強化のため、米国のバイオベンチャー企業を買収し、ヘルスケア分野での技術基盤を強化した。これにより、医薬品・健康食品・飲料の融合による相乗効果を狙う。

成長戦略の中核として、免疫機能の維持に役立つ「プラズマ乳酸菌」の海外展開を本格化させる。台湾でのテスト販売を皮切りに、2026年には豪州での販売を開始し、その後もタイやベトナムなど年に1カ国程度のペースで進出先を増やしていく計画だ。