株テーマ:超純水装置の関連銘柄
超純水は、半導体や液晶パネルなどの洗浄に使い、きわめて純度が高い。50mプールにわずか耳かき0.1杯分の不純物と言われる。超純水の世界市場規模は、2022年の80億ドルから2027年に121億ドルになると予測されている。超純水は、水を構成する水素と酸素だけを残し、無機質やバクテリアなどを全て除去した水のことで、半導体製造工程に必須。
野村マイクロ・サイエンスは、超純水装置の専業大手。水処理装置の納入から、定期メンテナンス、水質アップ工事までを一貫して手掛ける。海外売上高比率は76%で、韓国サムスングループと関係が深い。通常は再生剤である酸やアルカリの薬品を使用するが、薬品不要の逆浸透膜装置と電気再生式イオン交換装置を組み合わせた『ノンケミカル装置』も開発している。
野村マイクロ・サイエンスのUF膜法を用いた注射用水の製造装置は、国の「先進設備・システム」として採択済み。注射用水製造装置の更新時にはUF膜法への置き換えが国内で進む、と期待される。
オルガノは、超純水装置ではイオン交換樹脂を利用した精製方法(イオン交換式)を活用している。産業用水処理の最大手の栗田工業は、超純水供給が安定収益源でTSMC、キオクシア、SKハイニックスなどが大口顧客。TSMCへの納入は2000年から始まり、TSMCの熊本工場で、超純水製造や排水処理を手掛ける