株テーマ:触覚デバイス(ハプティクス)の関連銘柄
触覚デバイスは、ボタンを押すようにものに触れているかのような感覚を擬似的に作り出す機能部品。日本電産がアップルに採用されたことで、話題となった。ハプティクスとも呼ばれる。再現技術の向上で現実に近い触覚表現が可能となり、コンテンツの世界に入り込む没入感も高まる。ゲームの他、医療やECなどへの応用やメタバースでの活用も期待される。
アルプスアルパインのクリック感のあるスイッチ「タクトスイッチ」は、スマートフォンや家電、自動車、産業機器などの製品に採用され、世界シェア約40%を持つ。
菱洋エレクトロは東大発ベンチャーの青電舎から販売権を取得し、自動車メーカーと開発する。生産は電子部品メーカーに委託する。人の触覚で操作する「ハプティックコマンダ」を開発。
京セラも触覚デバイスを2018年に実用化する。カーナビやエアコンを操作するタッチパネル向けで、欧米自動車大手に供給する予定。
村田製作所は触覚技術開発のミライセンスを買収すると報じられた。ミライセンスは世界初の「錯触力覚発生技術」を発明した企業で、3D触覚技術に優れている。触覚デバイスから伝わる刺激で、脳内に錯覚を発生させ、腕が浮くようなリアクションや、いろいろな触った感覚を体感することが出来る。力覚・圧覚・触覚を組み合わせた「三原触」で人の感じるどのような感覚も表現できるという。
ソニーは、動画配信サービス「SHOWROOM」で、振動で触覚を疑似体験させる。「ハプティクス技術」を応用し、視聴者がオンラインで「投げ銭」を送ると、振動がアーティストなどに伝わる仕組み。
帝人は、2019年11月に慶応大学などと体外からの接触を疑似的に再現するハプティクススーツを開発した。スーツと複合現実型ヘッドマウントディスプレイ「マジックリープ」を使い、仮想空間での体験を視覚だけでなく触覚でも体験できる。ゲームや教育、医療、介護など幅広い分野での開発を進め、数年内の実用化を目指す。