株テーマ:鉱山機械の関連銘柄
小松製作所、鉱山機械の自動化で業界リード – ジョイ・グローバル買収でラインアップ強化
(6301)小松製作所は、鉄鉱石や石炭など資源開発に不可欠な超大型ショベルやダンプカーの自動化を推進し、鉱山機械市場での競争力を強化している。特に無人ダンプトラック運行システム(AHS)やリモート操作技術の開発を進め、鉱山現場の生産性向上と安全性確保を実現している。
同社は、これまで保有していなかった超大型の露天掘り向け鉱山機械や坑内掘り向け鉱山機械のラインアップを強化するため、米国の鉱山機械メーカー・ジョイ・グローバルを買収し、コマツマイニングとして再編した。これにより、ロープショベル、超大型ホイールローダー、ドラッグライン、ドリルなどの製品群を補完し、鉱山機械分野での展開を一層加速させている。
IoT技術を活用したスマート鉱山の構築も進めており、リアルタイムデータを活用した稼働管理やメンテナンス最適化を実現。無人運行システムの開発においてもリードしており、労働力不足や作業環境の厳しい鉱山での導入が進んでいる。
一方、(6305)日立建機も、2021年度からオーストラリアの鉱山で超大型油圧ショベルの自律運転の実証実験を開始。24時間体制での安定操業を検証し、2030年の実用化を目指している。また、(5715)古河機械金属は足尾銅山、住友建機((6302)住友重機械工業の子会社)は別子鉱山の鉱山機械開発をルーツとし、独自の技術を展開している。
小松製作所は、ジョイ・グローバルの買収により鉱山機械の製品群を拡充し、無人運行システムを含めたIoT活用分野でも先行。業界の自動化トレンドをけん引し、世界の鉱山開発においてさらなるプレゼンスを高めている。