株テーマ:超小型EVの関連銘柄
国土交通省が道路運送車両法に基づく保安基準を改正し、2人乗りEVを軽自動車の一種に区分し、2020年にも一般道での走行を解禁し、高齢者の移動手段や、観光地での活用を視野に入れている。トヨタは2020年冬に2人乗りEVを発売予定。日産自動車は横浜市で超小型モビリティを活用したカーシェアリングの実証実験を行っている。ダイハツの「ピコ」など小型電気自動車(EV)に普及の可能性。
中国では通用五菱の超小型EV「宏光MIN」が大ヒットしており、2020年11月の販売台数では1位はテスラ「モデル3」の3万9335台、2位が「宏光MINI」で3万0394台となった。最高速度105キロ、航続距離100キロでエアコン装備の上位モデルでも60万円と激安。
トヨタも「C+pod(シーポッド)」を発売しており、「宏光MIN」よりもサイズが小さいが、最高速度60キロ、航続距離100キロで170万円程度と、決定的な価格差がある。宏光MINIはすでに年産40万台規模に達したようだ。
出光興産はタジマモーターと協力し、超小型EVに参入。最高速度60キロ、航続距離100キロで、100万円~150万円程度の価格設定のようだ。新型車両は2021年10月に発表し、2022年の上市を予定。年間100万台相当の新たな需要の創出を目指す。
日産自動車と三菱自動車は、2022年にも軽自動車サイズのEVを発売する予定。
クオンタムソリューションズは、2022年3月29日、子会社「Quantum FOMM」がFOMMへのEV製造等委託発注を行うための覚書を締結することを決議したと発表した。それに伴い4億円の借入を行う。「Quantum FOMM」は日本のEVメーカーであるFOMMが香港に設立した合弁会社で、クオンタムソリューションズが66.7%出資している。FOMMを通して世界最小クラスの水に浮く4人乗り電気自動車「FOMM ONE」を生産・販売する。
ホンダは、社内発ベンチャーとして、1人乗り電動3輪車の開発をする「ストリーモ」を設立した。超小型モビリティーの需要拡大が見込まれており、23年には欧州や米国での発売も計画する。2030年までには1920億ドル規模の市場になると予想されている。