株テーマ:チタン酸バリウムの関連銘柄

MLCC(積層セラミックコンデンサ)の材料は、四塩化チタンを石原産業で製造し、富士チタンがチタン酸バリウムとして製品化し、村田製作所をはじめとするMLCCメーカーに提供している。チタン酸バリウムはいくつかの製造法があるが、富士チタンの蓚酸(シュウ酸)法では、結晶性に優れているため、静電容量・温度特性の両方が求められる自動車のECU(電子制御ユニット)に用いられるMLCCに適している。

MLCCは、薄い誘電体の層の上に電極を印刷し、それを積み重ねて作るが、1層は薄いものでわずか300nmで1000層以上の製品もある。その特性を大きく左右するのが材料の性能で、MLCCの誘電体材料であるチタン酸バリウムは、酸化チタンと炭酸バリウムを合成してつくる。


日本化学工業もチタン酸バリウムの代表的メーカーで、2019年11月に山口県徳山工場で新生産棟の建設に着手しており、2021年春の竣工を目指している。MLCCは自動車の電装化やEV化により需要が急増し、5G基地局やIoTデバイスでも不可欠な製品となっている。生産法は石原産業と同じシュウ酸塩法で、新棟完成後も需要増に応えるため、段階的な設備増強が出来るようにしており、2018年比で70-80%の生産能力向上を目指している。

太陽誘電は、八幡原工場(群馬県高崎市)にMLCC(積層セラミックコンデンサ)の原材料であるチタン酸バリウムを製造する新材料棟を建設する。投資額は50億円で、21年9月に着工、22年12月の完工を目指す。

村田製作所は、(4028)石原産業および石原産業の完全子会社である富士チタン工業との3社で、積層セラミックコンデンサ(MLCC)などに使用するチタン酸バリウムの製造を行う合弁会社を設立する。


・チタン酸バリウム・四塩化チタン
4028石原産業
4092日本化学工業
6976太陽誘電

・水熱合成法チタン酸バリウム
4078堺化学工業

・湿式合成法チタン酸バリウム
4100戸田工業

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株式情報更新 (11月23日)


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