注目銘柄

    注目銘柄 2025/2/10 10:35
    (9984) ソフトバンクグループ OpenAIに6兆円の出資を検討 評価額45兆円規模に
    ソフトバンクが、人工知能(AI)開発のOpenAIに対して6兆円規模(約400億ドル)の出資を検討していることが明らかになった。評価額は45兆円(約3,000億ドル)とされ、既存の評価額を大きく上回る形となる。関係者の話としてCNBCが報じた。

    今回の出資が実現すれば、ソフトバンクはOpenAIの筆頭支援者となり、これまで最大の出資者であったマイクロソフトを上回ることになる。OpenAIの前回の評価額は、2023年10月時点で約24兆円(1,570億ドル)だったが、今回の資金調達により、最終的な評価額は最大45兆円(3,000億ドル)に達する可能性がある。

    出資は今後12〜24か月にわたり段階的に実施され、最初の支払いは早ければ今春にも行われる見通しだ。また、ソフトバンクはこのうち最大1.5兆円(100億ドル)を外部投資家に分配する可能性もあるという。

    調達資金の一部は、OpenAIが関与する「スターゲート(Stargate)」計画に充てられる見通しだ。スターゲートは、ソフトバンク、OpenAI、オラクルが共同で進めるAI関連のインフラ事業であり、1月にトランプ前大統領によって発表された。計画では、米国内のAIインフラに数十兆円規模の投資を行うことが見込まれている。

    ソフトバンクはすでにOpenAIの技術に年間4,500億円(30億ドル)を投資する計画を発表しており、傘下の英半導体設計企業アーム(Arm)との連携も視野に入れている。また、OpenAIと共同で「SB OpenAI Japan」を設立し、日本企業向けにChatGPTの法人向けサービスを提供する予定だ。

    OpenAIは2022年末にChatGPTを発表して以来、生成AI市場での競争をリードしてきた。しかし、イーロン・マスクのxAI、マイクロソフト、グーグル、アマゾン、メタ(旧フェイスブック)、Anthropicなどとの競争は激しさを増している。市場規模は今後10年で150兆円(1兆ドル)に達するとの予測もある。

    また、中国のAI企業DeepSeekが2025年1月に新型AI「DeepSeek R1」を発表し、AppleのApp Storeでランキング1位を獲得。米国市場では、従来のモデルと比較して格段に低コストでの開発が可能であるとの報道が広がり、AI業界に衝撃を与えた。

    OpenAIは2025年1月に、米国政府向けのAIプラットフォーム「ChatGPT Gov」を発表した。同サービスは、より高いセキュリティを持ち、政府機関が非公開の機密データを安全に活用できる環境を提供する。

    サム・アルトマンCEOは、トランプ前大統領に対して1億5,000万円(100万ドル)を献金し、政権発足式にも出席するなど、トランプ氏との関係を築いてきた。こうした動きは、米国政府との関係強化を意識したものと見られている。

    ソフトバンクの巨額出資が実現すれば、OpenAIの資金基盤はさらに強固なものとなり、AI開発のさらなる加速が見込まれる。AI業界の勢力図が大きく変わる可能性もあり、今後の動向が注目される。

    https://www.asset-alive.com/tech/code2.php?code=9984

株式情報更新 (4月2日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方