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2024/12/23 09:53
(7011)三菱重工業が製造・運用する国産基幹ロケットH2Aが、いよいよ最終章を迎える。2001年の初号機から約20年、49回の打ち上げで97.96%という高い成功率を誇ってきたH2Aだが、今年度中に50号機で引退する予定だ。
H2Aロケットの打ち上げ費用は約100億円。世界的に見ると高価な部類に入り、商業打ち上げ市場での競争力に課題があった。特に、米国スペースX社の「ファルコン9」ロケットが約75億円で同等の打ち上げ能力を持つことから、コスト面での劣勢は否めない。
この課題を克服すべく開発されたのが次世代基幹ロケット「H3」だ。H3は打ち上げコストを大幅に削減し、最終的にH2Aの半分程度となる約50億円を目指している。初号機こそ失敗したものの、その後2機連続で成功を収めており、着実に信頼性を高めている。
三菱重工業は、H3ロケットの打ち上げ頻度を年間6機まで引き上げる計画だ。これは、H2Aの年間打ち上げ回数を大きく上回る数字。コスト削減と相まって、国際競争力の強化が期待される。特に、2027年からはフランスの衛星通信企業ユーテルサット向けに複数のH3ロケット打ち上げを提供する契約を締結しており、国際的な需要にも対応している。
H3ロケットは、今年中に準天頂衛星「みちびき」5号機の打ち上げも予定している。製造段階からの工夫によりコストダウンが進んでおり、目標金額に着実に近づいているという。H2Aロケットの引退は、日本の宇宙開発の一つの区切りとなる。しかし、その技術と経験はH3ロケットに引き継がれ、さらなる進化を遂げようとしている。三菱重工業の宇宙事業は、新たな時代への離陸を始めたと言えるだろう。
H2Aロケットの打ち上げ費用は約100億円。世界的に見ると高価な部類に入り、商業打ち上げ市場での競争力に課題があった。特に、米国スペースX社の「ファルコン9」ロケットが約75億円で同等の打ち上げ能力を持つことから、コスト面での劣勢は否めない。
この課題を克服すべく開発されたのが次世代基幹ロケット「H3」だ。H3は打ち上げコストを大幅に削減し、最終的にH2Aの半分程度となる約50億円を目指している。初号機こそ失敗したものの、その後2機連続で成功を収めており、着実に信頼性を高めている。
三菱重工業は、H3ロケットの打ち上げ頻度を年間6機まで引き上げる計画だ。これは、H2Aの年間打ち上げ回数を大きく上回る数字。コスト削減と相まって、国際競争力の強化が期待される。特に、2027年からはフランスの衛星通信企業ユーテルサット向けに複数のH3ロケット打ち上げを提供する契約を締結しており、国際的な需要にも対応している。
H3ロケットは、今年中に準天頂衛星「みちびき」5号機の打ち上げも予定している。製造段階からの工夫によりコストダウンが進んでおり、目標金額に着実に近づいているという。H2Aロケットの引退は、日本の宇宙開発の一つの区切りとなる。しかし、その技術と経験はH3ロケットに引き継がれ、さらなる進化を遂げようとしている。三菱重工業の宇宙事業は、新たな時代への離陸を始めたと言えるだろう。