OECDは2024年12月の経済見通しを発表した。世界経済は引き続き底堅さを示しており、インフレ率は低下し、世界貿易も回復の兆しを見せている。

世界のGDP成長率は2024年が3.2%、2025年と2026年がともに3.3%と予測されている。G20諸国の消費者物価上昇率は、2024年の5.4%から2025年に3.5%、2026年に2.9%へと低下する見込みだ。2025年末か2026年初めまでに、ほぼすべての主要経済国でインフレ率が目標水準に戻ると予想される。

25年の成長率見通しで、日本は1.5%と、前回予測比0.1ポイント上向き改定。24年のマイナス成長から内需主導で回復すると予想した。

　米国の成長は堅調で、実質賃金の上昇が個人消費を下支えしている。
　欧州では、オランダとスペインのGDP成長率が比較的堅調だが、ドイツでは弱い景況感が投資活動の重しとなっている。
　中国の第3四半期のGDP成長率は持ちこたえたが、消費需要は弱く、不動産セクターの調整が長引いている。
　インドとインドネシアでは内需が成長を牽引し、ブラジルでも個人消費と政府支出の拡大により成長が堅調だ。