注目銘柄

    注目銘柄 2025/4/15 09:19
    (7011) 三菱重工業 防衛事業が成長加速 日米関税交渉が今後の展開に影響も
    (7011)三菱重工業は、防衛事業において堅調な成長を遂げている。同時に、日米間の相互関税問題が日本経済全体に及ぼす影響は無視できず、同社の事業環境にも波及する可能性がある。

    三菱重工業は、日本の防衛産業を牽引する企業として、政府の防衛力強化政策を背景に受注を拡大している。2025年3月期の連結業績見通しでは、事業利益が前年比34.5%増の3800億円に上方修正されるなど、防衛事業が全体業績を押し上げている。特に「スタンド・オフ防衛能力」や無人アセット(無人航空機や無人潜水艇など)の開発が進み、次世代技術の導入が注目されている。また、日英伊3ヵ国による次期戦闘機開発への参画も、国際的な競争力を高める一助となっている。

    さらに、防衛関連株としての評価も高まっており、ゴールドマン・サックスは三菱重工の投資判断を「買い」に引き上げた。これは、防衛関連売上の早期認識や利益率改善への期待感が背景にある。

    一方で、アメリカによる相互関税措置は、日本経済全体に大きな影響を及ぼす可能性がある。特に、自動車や鉄鋼・アルミ製品への25%関税に加え、その他製品には24%の追加関税が課される。この措置により、日本のGDP成長率は0.8%程度押し下げられるとの試算もあり、多くの産業に打撃を与える懸念がある。

    三菱重工業は輸出依存度が比較的低いものの、防衛関連製品や航空宇宙分野での国際共同開発プロジェクトには影響が及ぶ可能性がある。特に、供給網(サプライチェーン)の混乱やコスト増加による競争力低下が懸念される。

株式情報更新 (4月16日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方