台湾積体電路製造（TSMC）の2025年1月の売上高が、前年同月比35.9%増の2932億8800万台湾ドルとなり、過去最高を更新した。前月比でも5.4%増加している。

半導体需要の回復と先端プロセス技術への投資が奏功し、TSMCの業績は好調な推移を続けている。特に、AIやハイパフォーマンスコンピューティング向けの需要が伸びていることが、売上高増加の主な要因だと見られる。

一方で、1月21日に台湾で発生したマグニチュード6.4の地震と、その後の余震の影響で、一部のウェハーが破棄されることとなった。これにより、2025年第1四半期の売上高見通しは、従来予想の250億～258億米ドルの下限に近づく見込みだ。

TSMCは地震関連の損失を約53億台湾ドルと試算し、第1四半期に計上する予定だ。しかし、第1四半期の粗利益率は57%～59%、営業利益率は46.5%～48.5%と、従来予想を維持している。

同社は失われた生産を回復すべく全力を尽くしており、通期の見通しに変更はないとしている。半導体業界の回復基調が続く中、TSMCの堅調な業績推移が今後も期待される。