米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)の概要

FRBが発表した1月のベージュブックによると、米国経済は緩やかな拡大を続けている。消費支出は全般的に増加した。小売業者の多くは予想を上回る好調な年末商戦だったと報告している。自動車販売も緩やかに増加した。

雇用は小幅増加にとどまった。多くの企業が現在の雇用水準に満足しており、2025年の雇用計画も横ばいとしている。賃金上昇率は緩やかになってきており、多くの企業が2025年の賃金上昇率を2024年並みかそれ以下と予想している。

物価上昇率は緩やかになってきている。ただし、保険料や医療費の上昇が続いており、一部の企業はこれらのコスト増を価格に転嫁する方針だ。

製造業の活動は減速している一方、非製造業は緩やかな拡大が続いている。特に、レジャー・ホスピタリティ産業や航空需要が好調だった。住宅販売は小幅増加した。在庫の改善や金利上昇の一服が背景にある。

多くの企業が2025年の見通しについて慎重ながらも楽観的な見方を示している。ただし、移民政策や関税政策の変更が経済に悪影響を与える可能性を懸念する声も聞かれた。