日本発条は、自動車電動化のキーパーツ製品の生産設備を増強する。自動車の電動化で、動力であるモーターへの電力供給や制御をおこなうパワー半導体に使用される金属基板を量産しており、さらなる小型化と高機能化に対応するため、投資額を10億円から20億円へ増額する。パワー半導体は、動作時にかなりの熱量が発生するため冷却が重要で、制御素子ユニットと冷却機構との密着度を高める目的で使われる押えばねも増強する。押えばねの需要は2024年度に5倍に増加する。

また自動車の電動化のキーとなるモーターコアについては、日本、中国、メキシコで生産しているが、厚木工場に約50億円を投じて生産能力を増強する。さらに40億円規模の設備投資を計画しており、厚木工場の生産能力は約3倍となる見込み。2023年10月に竣工予定で、モーターコア事業は2030年度に売上高300億円超を目指す。