株テーマ:2020年ノーベル賞候補の関連銘柄
・10月5日 ノーベル医学生理学賞
米クラリベイト・アナリティクスが、2020年ノーベル賞候補24人を発表した。「クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞」は、ノーベル賞有力候補の絞り込みに重視されており、日本人はノーベル医学・生理学賞で中村祐輔・東京大学名誉教授と藤田誠・東京大学大学院工学系研究科卓越教授の2人が候補に選ばれた。
中村祐輔教授は、がん治療ワクチン創薬ベンチャーの4564オンコセラピー・サイエンスの筆頭株主。なおリストにはないが、ペプチド研究者の山本尚中部大学教授も化学賞の有力候補とされている。東レ基礎化学研究所の研究員だったこともある。
藤田誠卓越教授の研究テーマである「自然界に学ぶ自己組織化物質創成と超分子化学への貢献に対して」が、クラリベイトの引用栄誉賞に輝いたことで、自己組織化ペプチド技術を活用した医療材料を開発しているスリー・ディー・マトリックスに連想買いが入っているようだ。
米国立衛生研究所で世界初のHIV治療薬「AZT(アジトチミジン)」を開発した満屋裕明・国立国際医療研究センター研究所も注目されている。その後も「ddI(ジダノシン)」、「ddC(ザルシタビン)」などエイズ治療薬を開発している。
医学生理学賞で、森和俊・京都大教授も有力候補。森氏はがんや糖尿病、パーキンソン病と関わりのある異常なたんぱく質の蓄積を防ぐ「小胞体ストレス応答」の仕組みを解明。難解なテーマで関連銘柄探しは難しいが、iPS細胞を使ったパーキンソン病の治療では4978リプロセル、6340澁谷工業が京大と組む。
・10月6日 ノーベル物理学賞
物理学賞の候補では、富士通時代に永久磁石「ネオジム磁石」のアイデアを見いだし、日立金属で完成させた佐川真人大同特殊鋼顧問がいる。新超電導関連機能物質の探索で実績のある細野秀雄・東京工業大学元素戦略研究センター長や、電子型高温超伝導体の発見で知られる十倉好紀・東京大学特別栄誉教授も度々候補に挙がっている。第一三共の「メバロチン」開発者の遠藤章・東京農工大特別栄誉教授や、IGZO半導体開発の細野秀雄・東京工業大学教授も有力。
・10月7日 ノーベル化学賞
化学賞の候補者には、光触媒反応の藤嶋昭・東京理科大栄誉教授や、高分子材料の澤本光男・中部大教授、有機合成化学の村井眞二・大阪大名誉教授などが、有力視されている。医学生理学賞候補の藤田誠卓越教授は化学賞候補との見方もある。
・10月8日 ノーベル文学賞
毎年文学賞候補に挙がる村上春樹氏の関連では文教堂グループ HDなどの書籍販売が関連株。英ブックメーカーでは第3位につけている。
10月9日 ノーベル平和賞
10月12日 ノーベル経済学賞