株テーマ:エッジAIの関連銘柄

エッジコンピューティングとエッジAIの最新動向:産業界で加速する技術革新

エッジコンピューティングとは
エッジコンピューティングは、ネットワークの端末側でデータを処理する技術だ。現在のデータ処理の主流であるクラウドコンピューティングは、データをクラウドに転送し、蓄積・処理するが、IoTの普及や5G通信の発展、工場の自動化、自動運転の進展により、リアルタイム処理の重要性が増している。エッジコンピューティングを活用すれば、低遅延・高速処理が可能となり、ネットワーク負荷の軽減も期待できる。

さらに、インターネットに接続せずともスマートフォンやパソコン、自動車などの端末で動作する「エッジAI」も注目されている。マイクロソフトが生成AIに適したPCを開発するなど、AIの分散処理の流れが加速している。

エッジAI市場をけん引する主要企業
エッジAI市場では、国内外の企業が技術開発を強化している。特に、日本企業の動きが活発化しており、以下の企業がエッジAI技術の進展に貢献している。

ディジタルメディアプロフェッショナル
エッジAI市場向けに次世代エッジAI半導体事業を開始。販売開始は2026年1月を予定。

ザインエレクトロニクス
2025年からの中期経営計画「Innovate100」において、EdgeAI-LinkによるエッジAIソリューション事業を開始する予定だ。DX支援を強化し、製造業など幅広い分野でのAI活用を推進する。

Kudan
2024年3月に、エヌビディアのエッジAIプラットフォーム向けにKudan Visual SLAMをリリース。SLAM技術は、自律走行車やロボットの空間認識に活用され、エッジAIの精度向上に寄与する。

ルネサスエレクトロニクス
2023年10月にエッジAI向けファブレス半導体開発を手掛けるエッジコーティックスに出資。エッジコーティックスのAIチップは、コンピュータビジョンや自然言語処理、生成AIに対応し、データセンター外でも超低消費電力・低遅延・高速処理を可能にする。ルネサスは、出資を通じて同社の技術を独自に活用できるようになる。

ヘッドウォータース
2024年3月に、日本マイクロソフトが提供するSLM「Phi-2」、メタの「LLaMA」、およびVLM「LLaVA」を、エヌビディアの小型エッジデバイス「NVIDIA Jetson Orin Nano」上で動作検証。エッジAIと生成AIを組み合わせたビジネス活用を進める。

ニューラルグループ
独自のAIアルゴリズムを開発し、画像・動作解析とエッジコンピューティングを組み合わせたAIエンジニアリング事業を展開。製造業や医療分野などでの利用が期待される。

ネクスグループ
エヌビディアのGPUを活用し、**リアルタイム画像認識技術とマルチキャリア対応のモバイル通信を搭載した「NCXX AI BOX AIX-01NX」**を開発。エッジ端末認定やAI開発ベンダーとの連携を進めている。

アクセル
エッジAI推論向けのディープラーニング・フレームワーク**「ailia SDK」**を開発。世界最高水準の性能を持つとされ、エッジAIの実装を加速させる。

沖電気工業
コンポーネントプロダクツ事業において、センシング・AI・通信・出力をカバーするエッジプロダクツを提供。幅広い産業分野での活用が期待される。

今後の展望
エッジコンピューティングとエッジAIの発展により、AIのリアルタイム処理やオフライン環境での利用が進む。半導体やソフトウェアの技術革新が鍵を握り、今後もエッジAI市場は拡大していく見込みだ。日本企業の積極的な投資と技術開発が、今後の競争力向上につながるだろう。

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