株テーマ:燃料電池触媒の関連銘柄
日清紡ホールディングスは「白金を使わない燃料電池用の触媒の実用化に世界ではじめて成功した」と、日経新聞が報じた。白金の代わりにカーボンアロイを使う触媒は、2014年11月に帝人も開発しているが、帝人は2025年までの実用化を目指すとしていた。燃料電池の触媒として用いられる白金は南アフリカに偏在しており、希少・高価で燃料電池普及の妨げとなっていた。日清紡は群馬大学と2013年から共同研究しており、当初はスマホの充電程度なら価格は10分の1程度に低減できるとしていたが、記事によると材料コストは数千分の1程度という。
カナダの燃料電池大手バラード・パワー・システムズに携帯型電子機器の電池として供給するが、燃料電池車での採用も期待される。カーボンアロイの発電効率は白金とほぼ同等で、安価な炭素系材料だけに期待は大きい。
また、日清紡ホールディングスは燃料電池車の発電装置向け触媒で白金の量を3分の1に減らした新素材を開発。2025年の実用化を目指す。