株テーマ:高温ガス炉の関連銘柄
次世代原子炉とされる高温ガス炉(HTGR)関連株。高温ガス炉とは、炉心の主な構成材に黒鉛を中心としたセラミック材料を用い、核分裂で生じた熱を外に取り出すための冷却材にヘリウムガスを用いた原子炉。経済産業省の審議会が2022年8月にまとめた次世代の原子力発電所の技術開発に関する工程表案では、高温ガス炉は2030年代の実験炉の運転開始を目指すとしている。
TVEは、中期経営計画(2023年10月~2028年9月)において、2030年へ向けた取組の1つに高温ガス炉など次世代原発への取組をあげている。主要な事業戦略の1つに高温ガス炉、SMR、新型革新炉など次世代原発に要求されるバルブや周辺装置の開発をあげている。
東洋炭素は、高温ガス炉(HTGR)に使う黒鉛部材を納入すると報じられた。フランスで2026年に商用運転を始める新炉向けで、仏スタートアップのジミーエナジーから受注したとしている。
富士電機は、高温工学試験研究炉「HTTR」の各種高温構造機器の性能、信頼性を実証するための高温ヘリウムループ試験装置で、プラント全体のとりまとめを行ったとしている。
三菱重工業は、次世代原子炉「高温ガス炉(HTGR)」で水素を量産する実証実験を開始する。高温ガス炉はセラミックス(炭化ケイ素等)被覆の燃料と化学的に安定なヘリウムガスを冷却材として使用することで、900℃(軽水炉は300℃程度)以上の高温の熱エネルギーを取り出すことが可能な原子炉。