注目銘柄

    注目銘柄 2025/4/11 08:14
    (9983) ファーストリテイリング 2025年8月期の純利益見通しを4100億円に上方修正、関税対策が奏功
    (9983)ファーストリテイリングは、2025年8月期通期の連結純利益見通しを、従来予想の3850億円から250億円上方修正し、前期比10%増の4100億円と発表した。これにより、同社は5年連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

    同日発表の2025年8月期第2四半期(2024年9月〜2025年2月)決算によれば、売上収益は前年同期比12.0%増の1兆7901億円、営業利益は同18.3%増の3042億円、親会社所有者に帰属する中間利益は同19.2%増の2336億円と、主要指標すべてが二桁増を記録した。特に国内ユニクロ事業や北米・欧州・東南アジアでの海外事業の好調が業績を牽引した。

    今回の上方修正には、円安進行による為替差益や、グローバル展開の拡大にともなう収益構造の多様化が寄与している。さらに、関税対策の一環として、中国からの調達依存を見直し、東南アジア地域を中心とした供給網の再構築を進めたことが、コスト削減と利益率向上に結びついている。ファーストリテイリングは今後も地域ごとの商品最適化を進め、グローバル成長を加速させる構えだ。

    一方、米国の「相互関税」政策が北米事業に影響を及ぼしている。粗利益率の低下が懸念されるものの、柳井正会長兼社長は「現在の国際情勢では持続不可能」と述べ、政策の長期化には否定的な見解を示した。同社は生産拠点を柔軟に変更できる体制を整備しており、既に米国内に十分な在庫を確保することで下期業績への影響を最小限に抑える見通しだ。

株式情報更新 (4月12日)


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