スターゲート計画に対して、イーロン・マスクが早速噛み付いた。オープンAIのサム・アルトマンに訴訟を起こすくらいの犬猿の仲だけに、わからなくもないが、「ソフトバンクは100億ドルしか持っていない。5000億ドルなんてとんでもない」とこき下ろしている。

もちろん理解しているはずだが、5000億ドルは総事業費であって、実際の出資金は500億ドル規模と見られている。この程度であれば、ソフトバンクグループとアブダビの資金で十分に手当可能で、他のファンドからの出資も想定しているようだ。

それにしても5000億ドル（78兆円）という金額は、今後5年間で想定されるデータセンター投資1兆ドルの半分を占める。さらにトランプ大統領は、バイデン政権のＡＩ規制大統領令を撤回し、規制緩和に舵を切った。中国との競争に勝ち抜くには規制緩和は絶対に必要だ。

孫正義、サム・アルトマンの発言を聞くと、今後のキーワードは、「データセンター」、「太陽光発電中心の電力」、「核融合」となりそうだ。既にソフトバンクグループ傘下の再生可能エネルギー企業「ＳＢエナジー・グローバル」は、キサス州やカリフォルニア州で大規模な太陽光発電プロジェクトを展開し、再生可能エネルギー発電所と蓄電発電所で合計10GWの規模を目指している。

次の段階では、核融合エネルギー企業「ヘリオン・エナジー」と画期的な電力購入契約を締結したマイクロソフトの動きも参考になる。