アームとクアルコムの法的争いは、現在も継続中の状況だ。2024年12月、デラウェア州の連邦裁判所で陪審員裁判が行われた。陪審員は、クアルコムがアームとのライセンス契約に違反していないと判断し、クアルコムに部分的勝利をもたらした。

しかし、クアルコムが買収したヌビアがアームとのライセンス契約に違反したかどうかについては、陪審員の意見が分かれ、結論が出なかった。この結果、裁判は一部審理無効となった。

アームは、陪審員が全ての主張について合意に達しなかったことに失望を表明し、再審理を求める意向を示している。クアルコムは、自社製品がアームとの契約で保護されていることが認められたとして、勝利を主張している。裁判官は両社に対し、調停を検討するよう促している。

アームは再審理を求めており、新たな裁判が行われる可能性がある。クアルコムは、アームに対して反訴を提起しており、この反訴の裁判は2026年3月か4月に予定されている。
アームによる当初の判決への上訴も、さらに手続きを長引かせる可能性がある。

この法的争いは、半導体業界全体に大きな影響を与える可能性があり、アップルやエヌビディアなど他の企業も注目している。両社の対立は、チップ設計のライセンスモデルや知的財産権の範囲に関する重要な問題を提起しており、最終的な結論が出るまでにはまだ時間がかかりそうだ。