トランプ次期大統領は、暗号資産に対して積極的な姿勢を示し、規制緩和を推進する方針を明らかにしている。

・規制緩和の方針
　SECのゲンスラー委員長の解任を表明し、現政権による暗号資産規制の緩和を示唆
　暗号資産に精通した人物を政権に起用する意向を示し、市場の信頼感を高める

・暗号資産推進策
　アメリカを「暗号資産の世界の中心地」とすることを宣言
　IRSが押収したビットコインを国家戦略的な準備金として活用する方針
　ビットコインのマイニングを国内で推進する考えを表明

・政府体制の整備
　ホワイトハウスに暗号資産政策専任のポストを創設する可能性
　暗号資産に関する大統領諮問委員会の設立を提案

・具体的な人事
　元PayPal幹部で暗号資産推進派のデビッド・サックス氏を「ホワイトハウスAI・暗号資産担当特別補佐官」に任命
　暗号資産に理解のあるポール・アトキンス氏をSEC委員長候補に指名

これらの発言や政策方針により、トランプ政権下での暗号資産市場は、規制緩和と制度整備の進展を背景に新たな成長フェーズに入る可能性がある。トランプ氏の暗号資産に対する姿勢は2019年時点から大きく転換しており、現在は積極的な推進派となっている。この方針転換の背景には、トランプ一族によるWorld Liberty Financialの設立など、暗号資産ビジネスへの本格参入という事業戦略も存在する。

市場では、トランプ政権による暗号資産業界支援への期待が高まっており、ビットコイン価格は10万ドルを突破するなど、大きな影響を与えている。