注目銘柄

    注目銘柄 2024/12/6 08:00
    (7011) 三菱重工業 (7012) 川崎重工業 (7013) IHI 重工3社、航空機エンジンMRO市場で攻勢
    航空機エンジンの修理・整備(MRO)市場で、(7013)IHI、(7012)川崎重工業、(7011)三菱重工業の重工3社が攻勢をかけている。世界的な航空需要の回復を背景に、MRO市場の拡大が見込まれるためだ。

    ・IHI、整備能力6倍に
    IHIは130億円を投じて埼玉県鶴ケ島市の工場に修理棟を新設する。2026年度の稼働を目指す。現在70台程度の整備能力を30年代初めには約6倍の年400台に引き上げる計画だ。MRO事業の売上高も現在の200億円弱から30年代半ばには約4倍の800億円以上に成長させる方針だ。

    ・川重、新規参入で500億円超目指す
    川崎重工業は26年度までに約70億円を投じてMRO事業に新規参入する。31年度までに年間50台以上を整備できる体制を整え、500億円以上の売上高を目指す。

    ・三菱重工、月15台体制へ
    三菱重工業の子会社である三菱重工航空エンジンは、修理・整備工場の拡張を完了。30年頃までに整備能力を月15台に引き上げる予定だ。
    市場規模、30年に6兆円超へ

    インドの調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイツによると、航空機エンジンのMRO市場規模は2023年の428億1000万ドル(約6兆4000億円)から、30年までに38%増の590億1000万ドルに拡大すると予測されている。

    世界的な航空需要の回復を背景に、MRO市場の拡大が見込まれている。日本航空機開発協会は、2043年に運用される旅客機は23年比1.6倍の4万989機になると予測している。
    ボーイングの経営不振やストライキの影響で新機体の納入遅れが生じれば、既存機の長期使用につながり、MRO需要をさらに押し上げる可能性がある。

    重工各社は、MRO事業を成長分野と位置付け、今後も積極的な投資を行う方針だ。航空機エンジン事業において、アフターマーケットの重要性が高まる中、MRO事業の強化が各社の収益安定化にも寄与すると見られている。

株式情報更新 (4月19日)


会員ログイン

パスワードを忘れてしまった場合

申込みがまだの方