東京電力 ＨＤは、電気料金（規制部門および自由化部門）を対象として、2023年6月1日より料金見直しを国に申請した。規制料金については平均29.31％、低圧自由料金については、平均5.28％の値上げで、実施は6月1日からとなる。値上げの背景として、世界的な燃料価格高騰に加え、ウクライナ情勢等を背景に、燃料価格が全ての燃料種で急騰しており、円安も継続している。卸電力取引市場の価格も急騰しており、燃料価格・市場価格の高水準は当面続くと見ている。

規制料金は燃料費調整の上限に到達しており、仮に上限がないとすると、東電の負担額は2023年度で約2500億円となる見込み。2022年度の経常利益は5050億円の損失見込みで、純資産も急減しており、資金調達に支障が生じる可能性がある。東電の申請通りに認められれば、平均的な家庭の電気料金は、月9126円から2611円上がり、1万1737円になる。