茂木外務大臣は新型コロナウイルスの治療薬として期待される「アビガン」の提供を求める国が80カ国近くとなり、大型連休終了後から、国際機関を通じて43カ国に無償供与すると表明した。国際的な臨床研究を行うため、約1億円の緊急無償資金協力を実施する。日本医師会の横倉会長は、高齢者などハイリスクな患者に対しても、積極投与することを自民党に要望した。基礎疾患を有する患者では重症化しやすいことが知られているが、より早期に対応することが重要としている。

またチッソ子会社のＪＮＣが、アビガンの中間体を熊本県水俣製造所で製造することも明らかになった。政府は緊急経済対策でアビガン増産支援のため139億円の予算を確保している。現在は富士フィルムの治験で96症例を集めるほか、医療機関による観察研究に限られているが、厚労省の特例認可に期待がかかっている。