2022年10月：初期の輸出規制
米商務省は、エヌビディア製GPU「A100」と「H100」の中国への輸出を原則禁止した。これにより、エヌビディアは中国向けに性能を抑えた「A800」と「H800」を開発・販売。

2023年10月：規制の強化
バイデン政権が規制を強化し、「A800」と「H800」も輸出禁止の対象となった。エヌビディアは更に性能を抑えた「H20」を中国向けに開発。

2024年1月：中国専用モデルの投入
エヌビディアは、中国専用の「GeForce RTX 4090 D」をリリース。これは米国の輸出規制に準拠しつつ、他国で販売されている4090よりもプロセッシングコアが最大10％少ない設計となっている。

規制にもかかわらず、約142億円相当のエヌビディア製チップが中国に輸出されていることが判明。中国企業が規制回避のために新会社を設立するなどの手法を用いていることが報告された。

2024年12月：中国当局の対抗措置
中国が、エヌビディアに対して独占禁止法違反の疑いで調査を開始。これは米国の半導体規制強化への対抗措置とみられている。

エヌビディアは、輸出規制に対応した中国向けの新しいAIチップ「B20」を開発中との報道がある。一方で、中国のDeepSeek AIが禁輸対象のH100チップを5万個保有しているとの情報も浮上し、規制の実効性に疑問が投げかけられている。

トランプ大統領の基本路線は規制緩和だが、難しい舵取りを迫られそうだ。