2023年12月、COP28において「Declaration to Triple Nuclear Energy」(原子力エネルギー3倍増宣言)が発表された。この宣言は、2050年までに世界の原子力発電容量を2020年比で3倍に増やすという野心的な目標を掲げている。宣言には、アメリカ、フランス、日本、イギリス、カナダなど20カ国以上が署名した。これらの国々は、原子力発電の拡大に向けて協力していくことを約束している。

ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカなど14の国際金融機関が、原子力プロジェクトへの資金調達改善に同意しており、この動きは原子力産業の成長を後押しする可能性がある。

マイクロソフトは、スリーマイル島の原子炉の1基を再稼働させる契約をコンステレーション・エナジーと締結し、オラクルは、3基の小型原子炉で稼働するデータセンターを建設中であることを明らかにしている。

武藤経済産業大臣が、「東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の重要性は高い。再生エネルギーの活用も進めつつ、原子力の最大限の利用を、安全という前提の中で進めていくのは当然」と発言したことから、日本でも原発関連が見直されることになりそうだ。